シンカ(149A)のIPO新規上場情報

企業向けコミュニケーションクラウド導入サービス。DX関連とも見れそう。様々なビジネスコミュニケーションをクラウドで一元管理。導入することで効率化・コスト削減化などに役立つ。

この手のサービスはベンチャー企業で増えていて、そろそろ競合との争いになりそうなものの直近の成長力が高く、無事に黒字化して上場に漕ぎ着けたイメージ。

ベンチャーキャピタルの出資が多く、ロックアップも1.5倍で解除となるため、上昇は1.5倍あたりが精一杯か？

同時上場では目新しさで少し負ける可能性もある。とりあえずグロース・小型・ネット系で注目も期待し過ぎには注意。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

企業向けコミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」を運営。
類似企業としてはChatWorkなどが連想されそう。ITシステム導入系として人気はあるものの見慣れた感も出てきた。

上場日は上場ラッシュ真っ盛りの３社同時上場。買い分散は免れない。
内容は悪くないが、これと言ってとびきりの注目も感じないのは気になる。売上の急成長は目につくも意識されづらいか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年12月度、単体予想EPSは43.83。
想定価格1,050円から計算される予想PERは約23.96倍。

赤字脱却からの上場で今後のさらなる伸びは予想がつかないが、
急成長の現状を加味すると妥当な価格設定。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.48億（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証グロース市場上場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率24.7%と公募が多い。オファリングレシオは標準範囲。
上場の資金使途は人件費や広告宣伝費用に充てる。

既存株主にはベンチャーキャピタルが連なり、黒字化で上場ありきは感じられる。
上場時に売り出してないため、ロックアップ解除となる１．５倍価格からは相当な潜在売り圧力を感じる。

ストック・オプションの未行使残も上場時参入252,120株と多め。こちらも行使価格は25円～663円と想定価格より安く。
しっかり行使して売り圧力になりそう。

ロックアップ解除価格1.5倍が大きな壁になる需給模様。
それを見越してあまり買いが入らないようであれば、初値からそれほど伸びない可能性もある。
一先ず売り買い合致しそうな大きなポイントは公開価格の1.5倍になりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

企業向けシステム導入でDX関連。SaaSビジネスとしてIPOでは人気がある業種も、そろそろ見慣れた感があり。
あまり新規性という部分では感じなくなってきているか？そのため上場ラッシュでは注目度で埋もれやすいかも知れない。

一方で業績の売上高の急伸は目を見張るものがあり、この分野で順調な伸びを見せ期待できそう。
ベンチャーキャピタルの動向も気になる銘柄なので、一旦は控えめスタートから業績確認による仕切り直しで動意付くかどうかになりそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

若干見慣れた感じのする業種のIPOで、人気のあるタイプではあるものの上場ラッシュ中では目立ちにくい。
そのあたりが仇となって初値は伸びづらいかも知れない。

それでも順調な地合いに乗ってプラスになりやすい状況。そうすると、今度はロックアップ解除1.5倍の壁が厚い。

初値を高騰させるには複数要因で押さえつけるような事項があるため、そこそこのB級評価止まりが妥当か？

とはいえプラス見込みは強い銘柄としてブックビルは普通に参加したいところ。

全体考察
総合得点6点で、私のBBスタンスはB評価です