株主優待のクロス取り引き(タダ取り)方法は今までの記事を順番に見ていただければ
そこそこ年間でお得に優待をゲットできるようになると思います。

ただし、慣れてくるともっと良い方法がないか考えるようになりますと思いますので、
そういった内容のトピックを上級編として紹介いたします。

1回目は一般信用取引の注文タイミングです。

ネット証券で一般信用が使える代表2社です。

クロス取り引きのタイミングは、当然権利付き最終日になります。
この日を持ち越せば優待の権利を得ることが出来ますので、
権利付き最終日にクロス取り引きを完成させ、
翌日に現渡しなどの方法で決済するのが通常の方法です。

しかし逆日歩の掛からない一般信用を利用しようと思った場合、
権利日が近づくと証券会社から信用売り規制(空売り規制)が入る可能性があります。

一般信用の仕組みは証券会社が独自に株を調達して貸し出していますので、
優待前になりますとやはり株不足が深刻になるためこういった規制が入ります。

auカブコム証券松井証券ではクロス取り引きができなくなる条件が
異なりますので少し紹介しますと

松井証券は突然、規制情報が入り信用売り注文が出来なくなります。
一方、auカブコム証券は常に取引できる株数を表示していて残数がなくなれば
取引が出来なくなります。

その為、どうしてもクロス取り引きで優待をゲットしたいなら、取引が出来なくなる前に
クロスをしておく必要があります。

では、かなり前からクロスしておけばいいのかというと2点ほど問題があります。

1.信用金利支払い
この額は株主優待タダ取りに掛かる費用で紹介したように小額ですが、
1日増加するごとに倍になります。また一般信用は若干金利が高いです。
といっても10日、100万円分で500円程度です。

2.資金拘束
株主優待クロスの良い点は、資金拘束期間が短いので効率が良い点ですが、
前もってクロスをするとその良い点が半減されてしまいます。

こういったマイナスの面と、ターゲットとする優待の欲しさ、
そして貸株の量の需要を見極めて注文タイミングを考える必要があります。

以上、前提知識として個人的な作戦を紹介します。

1.優待権利付き最終日の1~2週間前にauカブコム証券での残数状況をチェックする。

これでターゲット株の状況を見ます。
この時に残数が微妙な状況だったら、先ほどの手数料の増加を考えて問題ないならクロスを仕掛けておきます。

2.1でauカブコム証券で残数が厳しい場合、松井証券で取引できるならしておく

3.松井証券の手数料10万以下約定無料を活用できる銘柄は早めにクロスする。

あくまで目安ですが、優待権利日が近づいてきたらチェックし始めるといいでしょう。

慣れてくると、株価をチェックしておき現物を早めに取っておいて、
どこかで信用売りで利益つきでクロスを完成させることも出来ます。

しかしながらこういった方法はリスクが増加することも意識しておくべきでしょう。

一般的には優待権利付き日が近づくと株価は上がる傾向がありますから、
こういったアノマリーを使って、クロス取りと同時に株価の値上がり益を取るのも
有効だということも知っておくといいと思います。

一般信用を利用するなら、ネット証券では上記2社が定番です。