株式投資で有利に立つためには、投資環境をなるべく有利に整えると言うことが一つあります。その為、長く株式投資をする人は複数の証券会社を持ち、それぞれの特徴を活かして取引をしています。

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今回は黒澤が長年保有している複数の証券会社のそれぞれの特徴を紹介していきたいと思います。どんなところにメリットがあるのか?ざっくりと確認できるページになればと思います。

特にIPOや株主優待、取引ツール・手数料などに関しては良く知っていますので、実際に利用してみての感想や歴史なども入れていきたいと思います。さらに、感触に変更があれば随時追加していきます。

※2024年にサービス統合など修正して26社紹介しています。主に少額取引・端株口座を得意とする証券会社が増えている印象です。

【証券会社リスト】

26証券口座の口座保有者としての生の声などを載せています。今後、サービス面の変更や利用していて感触が変わったら随時更新するページにします。

野村證券

言わずとしれた日本の証券会社代表格。

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IPOに関しては主幹事件数が多く、毎年主幹事取扱件数No.1を争っている。ただ、個人投資家よりも資産が多い機関投資家や金持ち優遇の印象で、残念ながら貧乏人・一般人にはIPOゲットが難しい証券会社。

IPO引受実績一覧。主幹事・幹事・裏幹事(委託幹事)実績数を掲載

証券会社としてのプライドか?主幹事は多いが、他の証券会社の主幹事の場合の幹事証券になることは少なく、主幹事案件でおこぼれを貰うような態勢

ネット取引は「野村ネット&コール」「野村ホームトレード」が統合しオンラインサービスという名称。IPOの前受金が不要なので口座数が多い中、とりあえず申し込むという人も多いので、なかなか当選が見られないというのも考えられる。

ただし、間違いなくIPOではトップの実績があるので必須口座の印象。

大和証券

日本では業界2位の証券グループ。

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ダイレクト口座のIPOは現在店頭系証券の中で一番当たりやすい印象。後述するSMBC日興証券がIPOブームによって、抽選よりも店頭配分の割合を増やしたため、大和証券が抽選では昇りでたイメージがある。

また「チャンス当選」というIPO抽選優遇制度があり、チャンス10回まで可能。大和ポイント数(ダイワのポイントプログラム)によりチャンス優遇回数が決定されるが、ポイントの貯め方として株主優待で得ることが可能。通常は取引実績に応じてポイントが貯まる。残念ながら株主優待でのダイワのポイントプログラムは2021年3月をもって終了。優遇のためには資産残高を増やす方法になる。

店頭系でIPOを狙うなら、この記事を執筆時点では一番オススメできる。また、店頭口座でもオンラインから申し込みができるのも特徴。店頭証券はIPOルールによって状況が変わるので、このまま個人投資家にも優しい姿勢を貫いて欲しいところ。

SMBC日興証券

日本の3大証券会社の1つ。SMBCグループ。

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近年のIPOブームの火付け役となったリプロセルの主幹事証券。50億弱の吸収金額で数が多いながら1枚140万程度の利益となり、IPOは儲かるという印象がついた。そこで口座数が急騰して、残念なことに抽選へ20%程度回していたものが10%程度へと変更になる。HEROZでも主幹事だったように超S級IPOの取扱が多い印象。

割当配分が減るまでは抽選でもIPOがそれなりに当たる印象だったが、それ以降は大型のリートや微妙銘柄しか当たらない雰囲気も。しかしながらリプロセルを代表するようにSMBC日興証券が主幹事として担当するIPOは非常に魅力のあるIPOか、やや怪しさ光るIPOになることが多く、見ていて楽しい

ネット申し込みで落選はなく、当選しなければ全て「補欠」。申込で資金拘束されるので資金拘束期間が長くなるデメリットあり、当選辞退でペナルティ1ヶ月という規則もある。

ダイレクト口座では信用取引手数料が完全無料。ただし、資金の管理上、現物と信用が別れていて資金効率が悪く(資金管理が統合されて使いやすくなりました)、利用していないと口座が閉鎖されるなどもある。条件無しで完全無料というのは店頭証券ながら手数料が安いということで際立った特徴。

逆日歩予想やAIトレンド予想など、口座開設者に新しいサービスを出していくのは積極的。

みずほ証券

みずほフィナンシャルグループ参加の大手証券会社。2009年新光証券、2013年みずほインベスターズ証券の合併でみずほグループ証券として統一。

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大手店頭証券としてIPO主幹事も多く手がける。小売系のIPOを取り扱うことが多い印象。大型案件のIPOでは結構初値結果が厳しい。しかしながら思いかけず魅力あるIPOを出してくることもあり、銘柄選別をしっかりできれば使い勝手がいい証券会社

過去の別証券時代にはそれぞれ戦略があって、しばらくはその名残があったが今はみずほ証券としてどう見るか、ネット抽選でもそれなりに当選しやすい印象はある。また、みずほ証券主幹事の銘柄では、幹事証券へ流れる割当数も多い印象で、みずほ証券主幹事ならなんとか幹事証券でも当たりやすい銘柄と感じ取れる。

みずほグループでは宝くじも扱っているぐらいなので、店頭証券でも何かが当たるキャンペーンをやっていることも多い。IPOではジェイコムの誤発注がいつまでも語り継がれる大きなニュースのように、ややセキュリティや不祥事、裏が多くありそうな証券会社と見られている。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

MUFG完全子会社の証券会社。グループ内にはネット証券のauカブコム証券もあり。

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IPOに関しては基本大型案件の取扱が多い。グループの強みで銀行などを通した販売も可能。ネット証券のauカブコム証券へ配分を行うことも出来る。

大型案件のIPOを確実に取りたいなら、是非抑えておきたい証券会社。

IPOのダイレクト抽選では「当初当選」か「次点」という表記、次点でもすぐに繰上げ当選で購入可能になるなど、当落結果が出た後のスピードが早い。また当初当選から、更にプラスして複数配分になることもある(もちろん複数株の申込をしている場合)

IPO幹事機会は少ないけど、取扱銘柄が大型なものが多いため全体的に見ればIPOをゲットする可能性が高い証券会社。大型案件なら複数取得取れるというパフォーマンスを考えると、こちらも使い勝手でオススメできる証券会社と言える。

SBI証券

ネット証券では口座数No.1のネット証券最大手。若干だが対面取引も存在。

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代表者が野村證券出身ということで、ネット証券ながらIPOの主幹事実績も抜群。ネット証券でIPO勝負するなら最優先の証券会社という印象。

また抽選申し込み方法も「資金力優先」「IPOチャレンジポイント優先」とハイブリットな仕組みがあるので、戦略によって資金がある方もない方も当選が狙える証券会社となる。非常に攻略しがいがある証券会社という印象。

また、幅広い商品群を揃えているのでIPO以外の投資を検討しても使い勝手がいい。商品群だけでなく信用取引でもハイパー空売り、一般信用売建など他社が行っていてSBI証券になかったものを用意して対抗するなど余念がない。手数料も安い水準での勝負をおこなう。

一先ずネット証券の口座を開設するなら、まずは持っておけばなんでも出来るという印象。そいいう意味でNISA口座など、なかなか証券口座を変えれないサービスで、手数料を比較的安く利用したいならSBI証券がオススメ。

楽天証券

ネット専業証券大手5社の1社。SBI証券を超ライバル視。

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何と言ってもトレードツール「マーケットスピード」が有名。トレーディングツールを使いたいから口座開設する人も多い。また、SBI証券をかなり意識しており、取引手数料競争やサービスインでもターゲットにしてバトルを繰り返している。

楽天の他のサービスとの連携や宣伝もあるので、若干取引画面などは分かりにくさが出ている印象(IPOも取り扱ってるのか確認しづらい)。ただ、楽天での買い物を多くする人などは、取引手数料が楽天スーパーポイントでポイントバックするなどお得感が強い。楽天グループ全体で考える必要

楽天を好きか嫌いか?信用するかしないかはアナタ次第といったところ。個人的にはネット小売で日本で強いところとして頑張って欲しい思いはある。大口優遇(VIP待遇)は他の証券会社より要件がゆるく活用しやすいので、小口の優待クロス取引では非常に人気がある。一般信用売建も優待権利付き前に在庫確保。

株主優待クロス取引おすすめ証券会社、楽天証券は大口優遇が他社より要件軽くお得!

IPOに関しては幹事証券ではなく委託証券になるため強みはあまりないが、抽選でその仕組まで公開され公平感がある証券会社。さらに抽選倍率も公表しているのでIPO人気の指標にも使える。一応、IPO抽選にステージ制もあるが、それが適用されていることは少ない印象。

2018年にIPOで幹事証券の実績が増えてきたので、穴場的に注目口座になってきた印象。

GMOクリック証券

急激に成長しているネット証券。新しい取引・サービス導入にも積極的

特にウェブ画面のUIなどさすがネット系グループの会社と感じさせる扱いやすさが特徴。トレードツールも多機能で高機能。それが評価されてか?FX取引高では連続1位を更新中。

グループ会社の株主優待で手数料キャッシュバックもあり、もともと手数料も最安水準なのでコスト面でかなりお得に使える証券会社。「使いやすさx手数料の安さ」の両面で優れているということから若年層の利用者が増え急成長した印象。

株主優待クロス取りにGMOクリック証券がオススメの3つの理由

面白いのが株主優待で手数料キャッシュバックがあるために、株主優待クロス取引を利用することで優待もキャッシュバックありで非常にお得な技が使える。

IPOはGMOグループのIPOが出る時に超穴場口座になる。多くは大和証券主幹事で、上場会社がGMOクリック証券に配分指定している印象(予測では10%回ってくる)。

ネット系企業らしい挑戦する力と高い技術力が武器で、今後の成長にも期待できる証券会社。

auカブコム証券

MUFGのネット専業証券。

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ネット証券では三菱UFJ証券ホールディングス傘下で、その信用力から一般信用取引の売建可能銘柄確保に強く取扱銘柄数はダントツで1位。その為、株主優待クロス取引で一般信用を使う場合に人気のある証券会社。

IPOもMUFGのグループの力で三菱UFJモルガン・スタンレー証券が幹事証券の場合に委託幹事として取り扱いを行う。それが影響して取扱数は幹事証券にならなくても多い。抽選は完全平等抽選、後期抽選型で2回申し込みがある点と、商品が豊富で申込画面がわかりづらく、以外にも実申込数が少なく当選する可能性が高い印象。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が取り扱うIPOが大型系が多いというのも影響しているかもしれない。

トレーディングツール「kabuSTATION」も使いやすく、デイトレーダーなどに人気でトレーダーさんにauカブコム証券を使っている人が多いイメージもある。取引量が多い人に対する手数料VIPプランもあるため、よく取引する人に好かれる理由になっているかもしれない。

初心者向けの動画コンテンツやヘルプコンテンツも充実。アナリストによるレポートなども人気。当方もインタビュー企画で美人アナリストに丁寧に教えてもらい推し気味(笑)

一般信用売建可能銘柄数は日本一、カブドットコム証券さんに突撃インタビューしてきました(前編)

手数料もネット証券らしい安い水準だが、手数料比較でなくサービス内容で選ぶならといったネット証券のイメージがある。

auカブコム証券 口座開設

松井証券

社名に「松井」が残るがネット証券で進展。5大ネット証券の1つ。

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古くからインターネット取引に参入して、その歴史で強みがある印象。少額取引では約定代金50万円まで手数料0円とインパクトのある価格提示をしている。手数料体系がボックスレートというのも珍しく現物取引と信用取引を合算して計算。

IPOも幹事証券になる可能性があり、長く委託幹事が多かったが、2017年からより幹事証券としてよく名を連ねて部門強化している印象。IPO申込みも前受金不要になり申込みが楽になった。配分の70%以上を公平に抽選とネット申込みにも優しい。ただ、申込みが楽になった分、抽選倍率は上がっていそう。

1日信用サービスの先駆けでもあり、「プレミアム空売り」で多くの場合信用取引の空売りを行えない新規上場銘柄に関しても上場初日から空売り可能になったりする。

ボックス手数料体系と一般信用取引売建を揃えていることから、初心者向けの株主優待クロス取引にはピッタリで、始めてみるなら松井証券が使いやすい。約定代金50万までは手数料無料なので1枚あたりの取引が25万円以下(往復カウント)だったら松井証券と使うといったトリガーになりやすい

突発的に他の証券会社がやっていないサービスを考案して始める(IPOなら落選で50円サービスなど)ことがあり、社名から固そうに見えて実は柔軟心・先進性がある証券会社に感じる。

松井証券

マネックス証券

いくつもの変遷を重ねた5大ネット証券の1つ。

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1999年にソニー系としてマネックスとしてスタート。その後、日興ビーンズ証券、オリックス証券(ジェット証券・かざか証券オンライン部門・丸八証券オンライン部門)、ソニーバンク証券と数々の証券会社と合併。

合併後などはそれぞれの証券会社の文化などを残していたりシステム統合まで時間がかかっていた印象もあったが、現在は落ち着き気味。

ネットバブルの頃はIPOの主幹事取り扱いもあり、比較.comなどが手に入りやすかったのは有名。創業者でCEOの松本大氏が有名で、多方面でのセミナーやメディア出演を行っている。著書も豊富。

IPOの特徴は「100%完全平等抽選」「幹事証券実績豊富」ということで初心者がIPO当選を目指すならまずは勝負したい証券会社。門戸が広い分根気が必要だが、平等だと思えば気が楽な証券会社。かざか証券の名残か?たまにフィスコのIPOレポートがサービスでみれたりした(12月)。

また証券会社として注力した分野に積極的に行動することが多く、「外国株」に関してセミナーや書籍プレゼント、取引環境の充実など積極的。推している分野が目に付けば、素直にマネックス証券を利用するのがいい印象

ツール面では米国アクティブトレーダーに人気のトレードステーションを日本株対応にして取り扱っており、注目度が高まっている。こちらも積極推しの分野になり、シストレ利用などで注目。

細かい点を紹介すると「端株(単元未満株)」購入の手数料でもマネックス証券を利用すると、安くなる可能性が高い。

端株(単元未満株)で賢く株式投資。端株の有効利用について

端株こそ手数料が高いと効率が悪いので、利用する場合は手数料が安いマネックス証券がオススメ。

株・投資信託ならネット証券のマネックス

岡三オンライン証券(岡三証券)

岡三証券グループ傘下のインターネット専業証券会社。2022には岡三証券と統合予定。

ネット証券では大手7社の中に最後に入った(売買代金より)。手数料や情報量、取引ツールなどでアクティブトレーダーに徐々に浸透している印象。特に岡三グループの情報量とその質で優位性として特徴あり。

IPO取り扱いは2013年10月から委託幹事として取り扱う。2015年9月からは前受金不要体制になり申し込みしやすくなる。抽選は配分の100%だがステージ制があり取引量による優遇を行う。

取扱開始後、岡三証券取り扱い銘柄で多く委託配分されるかと思っていたが、現状そのような雰囲気ではなく一般的なシンジケート団に入り主幹事から割当を貰っている印象。2017年からは岡三グループの強みを活かすことにより、岡三証券が幹事のIPOはほぼ岡三オンライン証券でも取り扱っている。2022年には岡三証券と統合予定。さらに取り扱いなどに変化の可能性。

証券会社としてどこに強みと特徴を見るかと言えば、やはり豊富な情報量になると感じる。しかもその豊富な情報が独自で質の高いものという印象で、情報過多の時代、絞った情報を見るなら利用したいところ。

グループの強みがあり総合的に魅力があると言えるが、強烈な押しポイントに欠ける部分で目立たない印象もある。ライトユーザー層を今後、どの程度取り込んでいくか(他の大手ネット証券と比べた優位性)に注目したいところ。2017年の変遷は大きく、今は取引手数料も約定100万以下無料などライトユーザーにも使える証券会社として変貌を遂げつつある。

下記に、岡三証券の紹介もしておく。

準大手証券、岡三グループの中核。

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情報の岡三という言葉がぴったり。オンライントレードもあるが、岡三証券なら基本は対面取引という印象。IPOも優遇サービスがあり、お付き合いの中での一取引という印象。

様々な情報分析、情報を持っているのでその情報を当てにして取引がしたいという人のおすすめの証券会社。なお、オンライントレードでも電話でのブックビルディングとほぼ対面と同じような形になるのでネット抽選やネットトレードでという方にはオススメできない。

オンライントレードを目的にするなら、素直にグループの岡三オンライン証券にしておきましょう。

SBIネオトレード証券(旧:ライブスター証券)

SBIグループの一員の振興ネット証券。手数料勝負の面が強い。

ネット証券を横比較しても取引手数料の安さが魅力の証券会社。その他、FX並の多彩な注文方法などを用意。ウェブ取引画面はお世辞にも使いやすいとはいえないので、取引はツールを使いたいところ。

その為、他の情報確認やツール利用は他の証券会社で、取引は安いからSBIネオトレード証券という人も多い。

IPOは2017年から取り扱い再開、穴場証券だがシステムがまだ出来上がってなくコンタクトフォーム申込とややアナログ的、今後システム化していくことを望む(システム化は進み申込みは簡単になりました)。特徴としては前受金不要なので、さくっと申し込める。見逃さずにチェックしておきたい。

「立会外分売」や「ひふみ投信」など他ネット証券として、こっそりと頑張っている商品もあり手数料が安いことも含めて、使えるところはどんどん使おうという印象のある証券会社。

なお手数料繋がりでFXでも高いスワップポイントが売りとなっている。

何はなくとも手数料という方にオススメの証券会社。

2021年からはSBIネオトレード証券としてSBIグループの強みを活かす予定、IPOではSBI証券主幹事案件の割当に期待ができそう。さらに手数料体系でも注目される証券会社となりそう。

東海東京証券

愛知県名古屋に本社で中京地方に強い証券会社。

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準大手証券という位置づけで、中京・東海地域にしっかり地盤を持っている印象。その為、IPO主幹事でも東海地方本社の企業が多い。

ネット取引の「かんたんダイレクトサービス」では、信用金利の低さが特徴。また、女性層の投資への取り込みを目指していて、女性で投資に興味をもってもらおうと積極サービスを進める。女性限定のイベントなどがあるので女性の方はお得かもしれない。

IPOも主幹事としての実績も多く、他社と競合しない時期に新規上場銘柄を用意していることが多く戦略上使っていきたいところ。ステージ制があり、IPO取扱が多い中優遇サービスがあることを考えれば、かなり検討して狙っていきたいところ。

近年ではIPO申込システムもしっかりしてきて注力感が伺える。

店頭系証券ではいきなり大手を狙わずに、こういった準大手証券を大活用していくのが投資を初めて間もないころは優位性があり、特に初心者に穴場としてオススメしたい感はある。実は秘密にしたい穴場証券会社の印象。

SMBCフレンド証券

2018年にSMBC日興証券に吸収合併。口座を持っているがなくなるので割愛する。

いちよし証券

安定成長を求める、やや独自性のある緩い証券会社。地場中小証券吸収で拡大。

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コールセンター部門は「いちよしダイレクト」でネット取引はない。いちよし証券はIPOにも強みがあり取り扱いが多くIPOでは注目の証券会社。ただ、ダイレクト口座でも申込が電話で、ブックビル時には申込が殺到することもあり、システム面で弱い(繁忙期は電話口のお姉さんの声色から悲壮感を感じることも)。

IPOに申し込むなら、どうせ電話で申し込むなら店頭取引にするか迷うところだがというところ。株式よりも投資信託や債権など他の商品のほうが積極的と感じるかもしれない。基本、緩やかなのでIPOでも長期保有を前提と行った前置きがある。

IPOルールも頻繁に改定しているように柔軟に変更しており、あまりIPOだけ申し込んで当たれば良いという感覚の個人投資家には配分されない印象。

2022年を持ってIPOの取り扱いを終了して別サービスに注力すると発表。残念だがIPOではオサラバの証券会社。

岩井コスモ証券

大阪本社の証券会社。

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創業100年を迎えて、新たな気持で頑張っているところ。

IPOの幹事証券になることは他証券に比べて多く抽選機会が豊富。ただし、ネットトレードへの配分は10%程度と少なめで、もともと幹事証券で割当が少ないことから枚数自体は少ない。ネット配分に関しては完全平等抽選

ネット申し込みがブックビルディング時と購入申込時の2段階で、抽選は購入申し込み終了後の後期抽選型。2回申し込みが面倒なことから参加しない人も多く競争率が下がるため、枚数が少なくても当たる可能性はあるという穴場的存在

なお、大阪地盤ということもあり関西に店舗が多い。対面取引でのIPOは残り90%を裁量配分50%、ステージ制配分40%に分けて行っている。関西在住であれば裁量を活かしてみるのも面白いか?

その他、1日定額制や1ヶ月定額制の手数料体系には競争力があり、さらに一般信用売建の取り扱いもある。売建できる銘柄数こそ少ないが、他の証券会社で空売りできない銘柄が出来る可能性があるので補助証券としても使える。

しっかりお付き合いして手数料も安く済ますか?軽いお付き合いにするのか?判断が別れる証券会社。

IPOなら面倒だけど申し込んで当たればラッキーぐらいの気持ちでいいと思う。

東洋証券

中国株の東洋証券と言ってもいいぐらい、特色あり。

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取扱商品に日本株より中国株を前に持ってくるぐらい中国市場に強い。もともと中国地方地盤だったので中国繋がりか?

ホームトレードでネット取引も可能で、東洋証券主幹事や大型IPOでの申し込みができる。主幹事になることがあるということで注目。ただ、裁量色が非常に強い為、ネット取引でIPO活用にとは言いづらいところ。中国株に強いため中国IPOなんかの取り扱いも出来るが、こちらも対面取引向け。

大型IPOでは穴場で当選確率が高いのと、主幹事取り扱いもあるので抑えておく必要はある。

利用状況が1年以上なかったことから、口座廃止となった。

丸三証券

オンライントレードはマルサントレード。3がトレードマーク。

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ネット取引もできIPO取り扱いも多いので、とりあえず申込玉として持っておきたい証券会社。当選後のキャンセルは不可。

10%の一律抽選と残りのステージ抽選がある。ステージは3つあり過去数ヶ月の取引手数料が影響する。なお1回でも取引履歴があればステージ制抽選に回るという特徴がある。6ヶ月に1回取引すればそのステージ抽選が受けられるのであれば軽く取引しておけば、かなり優遇措置が出てくる可能性。

残念なのが、それ以外にあまり特徴がないというところか?

情報として日経テレコン21や株式新聞ニュースなど有料情報を口座を持っていれば見れるという特典もあるが、もう少しみやすさに工夫があればもっと利用されそうと感じる。

立会外分売にもネットから申し込みできる。申込みが前日と締切早いのが特徴。

※2022年7月にマルサントレード(オンライン部門)の営業は岡三証券へ事業継承。

今後は素直に 岡三オンラインでお世話になろう。分売とかも岡三オンラインでネットで申し込めるようになれば嬉しいところ。

Jトラストグローバル証券(旧:エイチ・エス証券)

ベンチャー系IPOの取り扱いが多い証券会社。九州に強み。福証IPOの主幹事が多い。

IPOに積極的で、またIPOをフックとして口座を増やしているところもありIPOするなら必須証券。ポイントによる優待抽選制度あり。その抽選実績も公開しており差を見れば優待抽選の効果は歴然。

取引によってIPOポイントが貯まる他、様々なイベントでポイントが貰えるのでやりようによってはかなりIPOポイントが貰える。

IPOに積極的なのは分かるが、色々と仕組みを変えてくるので素直に現状の施策に乗っていいのか迷う証券会社でもある。うまく活用したい。

福証の主幹事に良くなり、地方証券のIPO自体があまり人気がないため当たりやすい。

エース証券

関西地盤の証券会社。ネットの時代に対面注力にシフト

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IPOの幹事証券になることが多いが、基本的に支店対面取引メインで関西メインの証券会社なので参加しにくい面はある。テレフォントレードもあるが、対面重視施策なのであまり使えない部分あり(IPOは申し込めない)。

裁量系なので、ネットでの情報は鵜呑みに出来ず自分で切り開くしかない証券会社。

※2022年5月に東海東京証券に吸収合併。

立花証券

ネット取引はリテラ・クレア証券のストックハウスを継承。

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IPO申込が可能で大型株などで意外にも穴場になり、口座数が少ないと推測されて穴場感あり。

会社四季報の最新銘柄レポートが無料で見れるなど、マイナーなイメージながらマニアックな投資家には使われている証券会社。口座数が少ないということで、実は使いどころがいくつかある。具体的には書きづらいが順番待ちになりそうなもので行列が少ない特徴を考えるといろいろ浮かぶ。

IPO的には超大型案件なら申し込めてチャンスあり。

むさし証券

インターネット部門はトレジャーネット(旧そしあす証券)

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IPO取り扱いも豊富で、ネット部門のトレジャーネットにも10%以上回ってきて、平等抽選となるので当選の期待値は高い。一方、対面取引は社名の通り旧武蔵地域(さいたまなど)が有利。

なお、ネット証券としては手数料削減に力を入れており、信用金利の安さに定評。インパクトが足らないと2016年11月には少額手数料の削減にも踏み切る。これでネット証券では間違いなく業界トップクラスになった。見た目上も、隠れたコストも両方安い証券会社

その分、取扱商品群が少ないのでETF推し。

なんとなく株取引がメインでネットでして取引コスト抑えたいなら一番オススメだが、「むさし証券」という社名から店頭取引の印象が強いのかもしれない。

安藤証券

ネット口座は美らネット24(ちゅらねっと)。

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2014年からネット口座でもIPO取り扱いが開始され注目を集めた。基本、幹事証券にならなくても申し込みを受け付けており、割当があれば抽選して配分。委託幹事では結局回ってこないことが多く申込んだ手間損になることが多い。

その為、確実に回ってくる幹事証券の時だけ申込でもいいと感じる(後は他のシンジケート団に回ってきている大型案件)。表立って書いていないが100万円をフックにIPO申込で切り分けがありそうな雰囲気。

最安手数料水準(株だけでなく先物・オプション系も)、特殊注文などに特徴のある振興ネット証券のような攻め方。ネット専業ではなく店舗も有する証券会社として多様な商品を扱う。

店舗としては本店がある愛知県中心。

DMM.com証券

DMMグループがスタートさせた証券会社。グループの資本力を活かして証券業界に風穴を開けるか?

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FX取引で培った取引ツールの使い勝手・高機能が売りの一つ。

IPOは取り扱いがあるが委託幹事のみ。全銘柄で委託が分からないのに申し込んでおく必要がありやや面倒くさい

取り扱いが来ても数枚程度で、しかもあまり取り扱いになる印象がないので手間と期待度を天秤にかけて利用するか考えたい。あまりIPOのためにというほどでもないと感じる。

一方、資本力があるので取引手数料などで優位なサービスを提供できると感じるので、利用できるところは活用したい。

大和コネクト証券

大和証券グループがスタートさせたネオ証券会社(スマホ証券)。

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招待コードを入れて口座開設したい。

手数料の安さやIPOの取り扱いが単元株というのが魅力。基本は端株取引や少額の積立投信などを得意としていそう。大和証券がIPO幹事証券の時は申し込みが可能。過去のデータだと大和証券配分の1%程度を回している。数が少ない時は5枚以上?

優しいタッチのホームページでライトユーザー向けの印象。

当方はIPOを貰ったことがあり、1回でも手に入れた勝ちと言えそう。

PayPay証券

主要株主はみずほ証券、ソフトバンク、Zホールディングス。PayPay経済圏の証券部門の位置づけ?

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スマホ証券(ネオ証券)で注目度が高いのはPayPayを使った投資(ボーナス運用)。PayPayでの買い物などで貯めたPayPayボーナスを投資に活用できる。

IPOはみずほ証券からの割当など期待できるが、なかなか事が進まない状況。今まではソフトバンクの上場時のみ取り扱いがあった。取り扱いは1株から。

基本はPayPayを投資に使える証券口座ということで、ポイントを無駄に消費にするより投資に使いたいという人にピッタリ。

LINE証券

新世代のスマホ取引がメインの証券会社。少額からの取引が得意。

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2021年5月末からIPO取り扱いスタートを発表!

野村證券とのタッグで取り扱う模様で期待度がかなり高い。→野村證券主幹事の取り扱いはだいたい行っている。また100株での申込みなので当たればでかい!

端株を買うなら取引手数料の面で有利なので、端株専用口座などとして使っていきたい。LINE証券

その他、随時行っている株のセールも人気。市場価格より安くなってサヤ抜き投資できる。

2024年に証券口座はなくなった(野村證券に移管)、FXやCFD用となったのでIPOでは使えない。

SBIネオモバイル証券

SBI証券グループのアプリ証券部門、1株取引部門という位置づけ。Tポイント投資など若年層向け

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IPOは「ひとかぶIPO」という口座保有者限定アプリで用意。特徴は1株単位なので当選確率が高い

優遇枠は「若年優遇」「取引継続優遇」「FX口座保持優遇」がある。SBI証券が引き受けた銘柄の一部を委託販売なので、それなりにチャンスは多い。

当選しても1株レベルなので利益が小さく、そこをどう捉えるかによりそう。手数料体系が特殊で月額利用料になっている。端株口座として頻繁に利用するなど、うまく利用する人にとっては使い勝手が良いが、そうでない方には管理が面倒など判断が難しい。SBIネオモバイル証券 口座開設

もう一つ大きな特徴として「Tポイントで株が買える」という点。なんとTポイントでFX取引もできる。FX取引も1通貨取引から可能なので、口座利用で200P貯まることを考えるとTポイントをうまく少額で回しながら運用するのが吉

2024年にSBI証券と経営統合。サービスを終了している。


以上、黒澤が口座を開設して利用している証券会社の感想や特徴のまとめです。また、変化することもあると思いますので、その都度更新していきたいと思います。