MIC(300A)のIPO新規上場情報

小売業販促のトータルサポート業。もともとは印刷会社からフルサービスを展開することで効率化させる。期数70期超えのオールド企業で、東証スタンダード上場となると初値向きとはいいにくい。

想定価格も減益傾向が続く中、妥当レベルとなっていて魅力はそれほどない。

初値は公募付近が関の山で、公募参加メリットは少なそうな銘柄というのが第一印象。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

１９４６年に水上印刷として創業。
「MICは（M)未来（I）イノベーション（C)カンパニー」で2021年社名変更だが「（M）Minakami（I）Insatsu」も入ってそう。
東証スタンダード上場の老舗企業では注目度は薄い。

上場日は12月25日のクリスマス上場。上場ラッシュ終盤で2社同時上場。
後半は目立ったIPOが少ないため、お休みモードに入っている可能性がある。
初値向きの銘柄ではないのは確か。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年3月度、単体予想EPSは66.54。
想定価格900円から計算される予想PERは約13.53倍。

業績は売上成長緩やか、減収傾向。
価格設定は妥当な範囲だが、減収傾向のIPOに人気が集まりにくそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約18.6億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率38.9%と若干公募が多い。オファリング・レシオは高めの標準範囲。

既存株主にベンチャーキャピタルなどは見当たらない。
ロックアップは概ね90日価格解除なしで固い。

ストック・オプションの未行使残は行使価格1,667円。約30万株。
行使期間は2026年以降などでしばらく行使できない。
ストック・オプションの行使価格の高さは中期的な上昇の期待はさせそうか？

需給面は上場ラッシュ終盤で地味系スタンダードが20億弱はどうか？
公開価格付近で出来高少なく落ち着く様子が感じられる。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

印刷会社から小売系の販売総合サポートに。楽天向けの売上高が高く、ECモールの店舗サポートに強みがありそう。
IPOとしては地味系リテール販促・老舗企業・スタンダード上場で人気はでない。

最近のIPOではイタミアートあたりが雰囲気として似ており、イタミアートの上場後の株価推移を考えると食指が動きにくいか？
上場後安くなれば買いで十分と見られそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

上場ラッシュ終盤に地味系IPOではクリスマスでも盛り上がらず微妙のC級評価とする。
吸収金額的にも初日付近での需給模様が怪しい。
仮条件は強気だが、確かに割高という状況ではないのである程度の需要は見込めそう。
一方、上場ラッシュの同時上場目線で注目の強弱が付くなら「弱」いなりやすい銘柄。

上場後下げるタイミングがあればじっくり参加するぐらいがちょうど良さそうな銘柄。
主幹事野村證券なので公募割れでも、上場日で公開価格超えを演じるレベル程度と安心感はある。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です