アルピコホールディングス(297A)のIPO新規上場情報

長野県松本市本店。長野県内にて「運輸業（鉄道、バス、タクシー）」「小売業（スーパー・ドラッグストア）」「観光」「不動産」など全域に手広くサービスを広げる。社名にもアルプスが入っているように地域の鉄道事業を含む大手。

セクターは小売業となっており、グループ子会社のデリシアが売上高も高く比較対象ターゲットになりそう。

長野ポテンシャルに期待したい。また単価が安く買いやすいのは魅力の1つ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

長野県松本市に本店を持ち、事業もほぼ長野県事業。
売上の多くはスーパーマケット「デリシア」でセクターも小売業。
しかし鉄道・バス・タクシーなどの輸送網。不動産・ホテルと言った観光業まで手掛ける。

上場日は12月25日のクリスマス。2社同時上場だが、こちらの方が一部ではあるが注目度は高そう。
社名も「アルピコ」と親しみやすく、応援したくなる要素は高い。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年3月度、連結予想EPSは26.05。
想定価格209円から計算される予想PERは約8.02倍。

想定価格でも指標ベースで割安な印象（小売業）があるが、仮条件は更に引き下げ。
上限でも200円未満という特売シールが付いたような状況。

ここまで低位株で目立てば、価格感で優位に立てそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約29.8億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率11.5%と公募が多い。オファリング・レシオは標準範囲。
公募の資金使途はスーパーの新規出店、運輸・不動産の改装系。

既存株主上位には長野県の大手企業がズラリ。ロックアップも180日と固い。
上場後も持ち合いが長く続きそうな関係性で売り手はなさそう。

ストック・オプションの未行使残はなし。

上場時に売り圧は感じられず、じっくりと育てていきそうな印象。
30億の吸収規模は大きく見えるが、公募組も公開価格以下では売らなさそうで、
中期的な需給模様がかなり良いと見る。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

1920年（大正9年）に長野県に鉄道（筑摩鉄道）を開通。その後、長野県内に多角化経営の老舗グループ企業。
バブル崩壊で債務超過も立て直して今に至る。歴史ある企業が上場ということでIPOらしさはない。

こういった企業は「地元愛」重視で、地場の方からは愛されそう。幹事証券にも長野県の証券会社が多め。
また他府県に住んでいる方も、別の県が好きという方も多くアルプス地方万歳という形で人気が出るか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

超低位株が活きて、公開価格から下の目が少ないのが特徴。
総合評価は微妙のC評価とするが、参加姿勢は強めでも問題なさそう。

上場後の買いも少ないが売りも少ない状況で、すぐ売るなら1枚あたり1万円以下の小遣い案件か？
逆に1枚あたり1万円超える価格（291円）になったら売りなど目標価格を考えて保有してみても面白そう。

単価が安いので初値ですぐ売っても面白みがない。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です