ＧＶＡ ＴＥＣＨ(298A)のIPO新規上場情報

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業績は売上が高成長も、利益面で赤字拡大。黒字化見込みがないままの上場は初値目線では人気が出ず不振の可能性も。

特に12月のIPO数が多いタイミングでは少しでもマイナスが目に付く銘柄は買いが集まりにくい。

じっくり見ればストック・オプションの行使価格などみても株価先高感に期待できそうだが、それも業績で伸びが確認できてからの話か？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

大手企業の法務部門のアウトソーシング請負（DX化）のほか、
自社の簡単システム利用で中小企業でも簡単・コスト削減で対応可能。
注目度は高そうだが、その分、赤字からの反転できるのか？というのも注目されそう。

上場日は3社同時上場で、同時上場する他の2社の方が人気・注目で上なのは不安要素。
初値視点では厳し目に見ておいたほうが良いかも知れない。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年12月度、単体予想EPSは-154.44。
想定価格790円から計算される予想PERは-約5.12倍。

赤字拡大中で黒字化見込みはない。売上は急拡大中。
割安性からの価格の評価は難しいところで、仮条件が想定価格よりも大きく弱気に引き下げたというのは、
まぁ、そういうことなのだろうと、出された条件の価格が妥当レベルと判断したい。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約10.3億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率29.5%とやや公募株が多い。オファリングレシオは高めの標準範囲。

既存株主の上位にはベンチャーキャピタルが複数占める。
ロックアップは180日掛かっている他、継続所有の確約などで上場後すぐの売り圧はなさそう。

ストック・オプションの未行使残は1円～1,033円と様々にある。
一定数の売り圧力は感じる部分と、1,033円まで上がって欲しいというSO勢の思惑もある。

まだまだ成長予想の段階で駆け込み上場してしまう部分をどう受け止めるか？

上場時は価格を下げて買いを喚起する形だが、12月末のラッシュ期には様子見されそうな予感。
やや厳しい需給模様になると予想。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

法務部門に目をつけてDX化によって業務効率化、コスト削減化など事業自体は面白い。
しかし先行投資が響き、赤字拡大が続いている状況のままVCの投資も多く上場してしまうのは疑問視。
売上の成長を見せて、まだまだ上場前の追加投資をお願いする段階レベルにも見える。

2022年辺りから増えているダウンラウンド上場も、そろそろ公募組が安いと飛びつかなくなってきており、
邪道感もあるので、特に上場が被さるシーズンでは様子見勢が増えそう。
上場時期尚早感は拭えないところで、敢えてこの銘柄を触るぐらいなら他のIPOに視線が向くか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

想定価格からさらに仮条件を下げてきて、どの程度まで需要を喚起できているか？
12月終盤の3社同時上場で初値は厳しそう。ただし、12月IPOは翌日にオーラスIPOが1社となり、
意外にも12月26日はほぼオーラス感がある。ここまで価格を下げているのなら手を付けてなんとかなる雰囲気を含む。

総合評価はC級評価とする。

初値は当日の需給の出たとこ勝負になりそうで、ギャンブル感強い。
IPOファン的にはこの出たとこ勝負でちょっと儲かる可能性の快感を得たいなら参加してもというレベル。
なお、12月26日は権利付き最終日。3,6,9,12月の四半期末の権利付き最終日のIPO初値成績は肌感覚で悪く出やすい。
IPOの売買に向かいにくい特異日という印象もある。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です