カドス・コーポレーション(211A)のIPO新規上場情報

地方本店の土地活用プロデュース業。業態的には古く、スタンダード上場らしい銘柄。初値向き銘柄ではないが、安定感はある。

業績は横ばい傾向で成長性は感じない。その分、指標的に上場している同業種と比べてIPOディスカウントあり。

同時期のIPOと比べて初値向けでは見劣りしそうだが、タイミング良く上場となれば初値プラスでとりあえずスタートしそうな銘柄。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証スタンダード上場の建設業セクター。
山口県本店で、土地開発のプロデュース業。
山口・広島中心で、東西に徐々に拡大したい模様。

事業的に地味でIPOらしさはなく注目度は低そう。

一方、上場日が他のIPOから離れていることで、
日程的に他のIPOと比較されにくいことで有利な部分はある。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年7月度、単体予想EPSは508.20。
想定価格2,850円から計算される予想PERは約5.61倍。
予想PBRも1倍割れで明らかに割安感あり。

割安感で評価されて初値が上がることは少ないが、
単純に買い得株としては評価できそう。

業績は横ばいで成長性には乏しいものの、安定的に利益は出ているのも支えにはなるか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約14億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場上場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率54%とほぼ公募売出半々。オファリング・レシオはやや高めの水準。

既存株主上位にベンチャーキャピタルは見当たらない。
ロックアップも180日で価格解除なしと掛かりは良い。

一方、ストック・オプションが104,400株で行使価格334円と量も多く安い。
全て行使期間に入っており、こちらは売り圧力として気になるところ。

需給面は買いの量次第といったところだが、地味系IPOのためやや厳し目で見ておきたい。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

業種的に人気化は難しい。見どころ的には割安感程度。
土地開発もどちらかというと都心部の人気が高く、ここのように過疎地を攻めるタイプは不人気になりやすい。

とはいえ、適正なIPOディスカウントは感じるので中長期で出口があればという感覚で見ておきたいか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

いかにも微妙評価が似合うIPOで、初値から盛り上がるタイプではない。
割安感は評価して最終評価はC評価とする。

盛り上がるタイプではないものの、前後にIPOがないため注目度は自ずと上がる。
公開価格で指標的に割安というのが上場時に目立てば、プラススタートからの一時的な盛り上がりが出る可能性があり、
逆に盛り上がりが来なければ、しばらく低迷して下がっていきそうなIPOで、それなら上場後安い時に拾いたい銘柄。

結局出たとこ勝負となり、単純な公募株申込み初値売りしか興味ない方には向かなさそうな銘柄。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です