ＶＲＡＩＮ　Ｓｏｌｕｔｉｏｎ(135A)のIPO新規上場情報

まだまだ話題性の高いAIやDX関連。急成長の実績で4期目でのスピード上場は期待できそう。

製造業のライン作業といった部分は「ロボット自動化、AI作業化」が特に求められる部分でまだまだ需要が高い。

吸収金額はやや大きめ。既存株主にもジャフコを筆頭とするVC保有の割合多く、そこは売り圧となり初値への懸念材料。

それでもロックアップの1.5倍ぐらいまでは期待感からの買いが入りそう。若干値がさなことから上手く上昇すれば利益幅が大きい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

AIを含めた製造業のDX関連。注目度の高いキーワードが散りばめられているが、
IPOの盛り上がりの後押しが初値上昇には必要になりそう。
AI系もDX系もあまりに見込まれた評価の銘柄は崩れてしまっていた状況だけに地合いの変化が欲しい。

上場タイミングは2月後半で上場銘柄数も少なく自然と注目度は高まりそう。
買いの充電は十分となる見込み。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年2月度、単体予想EPSは33.32。
想定価格2,760円から計算される予想PERは約82.83倍。

急成長を見せているものの久しぶりにAIやDX支援系では見込まれた高PER銘柄。
割安性の面では残念ながら割高評価。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約35.1億（想定価格ベースOA分含む）の中規模IPO。
上場市場は東証グロース市場上場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率81%と売出が多い。オファリングレシオはやや低めの水準で売出多い中もVC保有が残る。

既存株主上位にはVCも多く、ロックアップは1.5倍で解除。
もともと見込まれた公開売出し価格の中、さらにロックアップ解除水準まで行くようなら満を持して売ってきそう。
売り圧懸念が強い中、どこまで買い手が頑張るかの需給模様。

ストック・オプションの未行使残は価格設定が安いものの枚数自体は割合的にはそれほど多くはない。

全体的に売り物が多い。規模も大きめ、価格も高めと需給面は悪いと見る。
上場時にどこまで買い手に熱があるかが判断の分かれ目となりそう。
（どうもグロース系に人気や資金が回ってきてない地合いなのは気になるところ）

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ベンチャー職種として花形のAIやDX関連。ここは製造業向けでしっかりと業績に結果を残してるのが特徴。
これまでのAI企業は赤字や売上わずかだけど提携や仕組みの実績を作り、今後広がる見込みを匂わすコンサル系が多かったが、
ここはしっかりと製造業への導入で広がりを既に見せていて、スケールが分かりやすそうなのは他社とは違う部分。

ライン工場系への普及がまだまだ広まりそう。何よりも一期目からの売上・利益の伸び率が凄い。
赤字を出さずに順調なところも魅力の一つか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

割高・売り手優位に見えるIPOだが、業種・業績といったスペックは良いIPO。
IPO地合い好調の時ならマイナス面を目をつむって勝負できそうな銘柄だが、
そういう雰囲気になっているか？やや不透明なIPO地合いが気になるところ。

微妙判断のC級評価と迷うところだが、ここをプラス評価できないとIPO自体の魅力も消えてしまうと考えて最終B評価。

値ガサなため1枚あたりのリスク・リターンは大きくなることには注意したい。
初値だけでなく、初日2日目で大きく荒れた展開になりそうな雰囲気。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です