アスマーク(4197)のIPO新規上場情報

プロマーケットからの鞍替え上場。プロマーケットには2022年1月に上場している。上場時に100株のみ取引あり1,100円の公開価格で取引されている。

今回は想定価格が約2倍の2,300円の評価上場市場は東証スタンダード。売出も多く現金を増やしてどういう事業の推進をするのかは気になるところ。

あまりディスカウントされた印象もなく、このIPOの地合いの弱さで、この手のIPOに過剰期待は控えたいというのが第一印象。

通常のIPO地合いなら吸収規模的には初値上昇に向けて良好スペックだが・・・。最終的にはCとBの狭間でどちらに転ぶか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

インターネットアンケート調査によるマーケティング・リサーチ業。
現在はネットだけでなく様々な手法を用いている。ただリサーチ会社の新規性は感じづらい。

2022年1月東証プロマーケットへ上場しており鞍替え上場。
約2年前の株価は1,100円というのを見てしまうと想定価格の高さは気になるところ。

上場日は12月のスタートとなり混み合う前の単独上場なのは初値へは後押しになりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年11月度、単体予想EPSは208.41。
想定価格2,300円から計算される予想PERは約11.04倍。

業績は微成長レベル。予想PERでは妥当なレベルで値付けしてきたというところ。
近頃のIPOの地合いの悪さを考えると、もう少しインパクトのあるディスカウントは欲しかった。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約13.4億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード上場。主幹事はSBI証券。

売出株式比率83.3%と売出多目。オファリングレシオもやや高い。
社長が半数程度を売り出すのでプロマーケットではなくスタンダード上場が一つの目標でイグジットが垣間見れる。

一方、上場後の売り圧は乏しいので上場後の需給面は良好。

ストック・オプションの未行使残は79,500株が行使可能期間。通常レベルの行使価格で納得レベル。

需給面は悪くはないが、昨今のIPO地合いの悪さからするとこのレベルの需給でも不安を感じる部分はある。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

特に新鮮味のあるビジネスでもないので人気化は難しそうだが、着実に成長してスタンダード上場まで持ってきたのは評価できる。
出来れば公開時の価格設定が、もう少しディスカウントを付けて欲しかったところか？

主幹事SBI証券というのもあり、地合いや上場時の勢い次第で初値は公募付近から予想以上の上場までバラツキがでそう。
個人的にはすでにいくつかある上場会社との特段の違いは感じられなかったので、予想以上の成長は判断しづらい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPO地合いが普通であれば、中庸なIPOスペックで初値とりあえずプラスという評価。
しかし思っている以上に注目が集まらなければ公募割れまで意識したいため最終C評価とする。
公募割れした時に割安だから買えるという判断もしづらい銘柄なので、参加するなら短期でスッキリ勝負したいところ。

IPOの地合いが悪いと言っても「ファンドのイグジット系の敬遠」、「グロース系で成長期待のIPOが思ったより伸びない」というのが
状況が悪い主流なので、スタンダード上場で需給もほどほど、業績もほどほどならば少しは安心感はあるか？

結局、12月のスタート単独上場で悪くないスタートを切ってくれるのではないか？と希望的観測を含めて参加したい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です