プロディライト(5580)のIPO新規上場情報

もともとはコールセンター事業として開始、早くからクラウドコールシステムとしてPBXをインターネット電話として変換することで電話DXを実現。ブランド名「INNOVERA」として販売・流通。

業績堅調で、数多くあるコールセンター系上場企業と同程度のPERとなっており想定価格は適正。

シームレスな働き方が進んでいく中、近々では需要が高そうな分野。一方、クラウドPBX自体は他社でも普通にあるので、業界の中でサービスが良いことを維持し続けることが出来るか？

ベンチャーキャピタルの保有が上位の多く、ロックアップが1.5倍で外れることから、ますは初値は1.5倍目処となりやすそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

PBX(構内交換機)をインターネットで被せてクラウドシステムを実現。
まだまだ電話主体の事業などで、簡単に便利さを享受できるということで業績を伸ばす。
業種としては情報通信系の伸びているサービスとして評価して注目度高い。

上場日は6月28日で2社同時上場。ラッシュ後半になるので買い疲れは気がかり。
一方でラッシュ期における強弱感の影響は「強」が出そうで大丈夫。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年8月度、単体予想EPSは70.22。
想定価格1,400円から計算される予想PERは約19.94倍。

業績の堅調さをみれば想定価格は妥当なところ。
野村證券主幹事にしては、控えめなところがある。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.64億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率68.4%で売出が多い。オファリングレシオはやや高めの水準。

上位株主にベンチャーキャピタルの名が並び、売出も揃って4割程度。
残りの保有もロックアップは1.5倍で外れるので、株価が上がるなら追加売り警戒。

ストック・オプションの未行使残は行使期間が2024年からのもののみ。
上場時は特に気にしなくてよいだろう。

公開価格での需給は良好。

初値1.5倍超えも普通に起きそうでロックアップは解除となるが、
VCの出方次第も過熱感がどこまで起きるか？やや高騰気味で需給一致となりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

クラウドPBXは多くの会社が取り組んでいる模様で、その中で使いやすいサービスを作り業績を伸ばしているのは立派。
まだまだ電話セールス・サービスが主体の事業所は多く、電話DXは需要が高そう。

今後も今の伸びがしばらくは続くと考えると魅力は高そう。
一方でどこかで頭打ちにはなりそうなサービスなので、会社としてもそれまでに新サービス形態を成長軸としてできるか？
成長分野としてはAI技術による付加サービスを目指している。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

グロース・小型・技術サービス系で初値高騰しやすい銘柄として評価。
A評価としたいところだが、ベンチャーキャピタルの保有も多く高値圏では不安もあるのでB評価。
B評価ながら過熱的に初値や上場後伸びる可能性がありそうと見たい。

ラッシュ期における買い分散や買い疲れの影響を受けにくそうな銘柄に見えるので、
予想以上に一旦上値を取りにいく銘柄として注目したい。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です