ダイワ通信(7116)のIPO新規上場情報

石川県本店の企業。モバイル取次業からセキュリティ事業へ進出。
セクターは卸売業でセキュリティ関連も作っているわけでなく代理店として卸している。
卸売業としてパートナー制度活用など営業努力は高そう。

スタンダード上場らしく売上は不安定な推移で成長力は予測しづらい。

売出のみ。既存株主は5名。

地味系卸売セクターが上場ラッシュでどこまで頑張れるか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

セキュリティ事業、モバイル事業となっているものの卸売業セクターで、
結局は他社の導入がメイン。見た目よりも地味な事業というのは考慮したいところ。

IPO初値的には見た目の雰囲気も大事なので、そこそこ注目の可能性も。
上場日は3社同時上場も、他の銘柄も地味系となっている。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年3月度、連結予想EPSは113.89。
想定価格1,690円から計算される予想PERは約14.84倍。

コロナ特需で上場できた印象が強く、今後の成長性には疑問あり。
特需を差し引くと怪しいところがあり、価格設定には割高な印象とする。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約13.7億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事はみずほ証券。

公募０の全数売出。オファリング・レシオは高めの標準範囲。
特需もあってのボーナス上場といったところ、ラッシュ中のダウンラウンド上場と超対比的。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。既存株主は資金管理会社含め5名。
仲良く売り出しており、創業者側の換金目的強い。

ストック・オプションの未行使残はなし。

成長期待があまり感じられないIPO株に初値買いがどれほど入るかが疑問。
需給面はあまり良好ではないとみる。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

コロナ禍で入室時のカメラ導入が進んだことでかなりの特需恩恵を受けた企業。
その恩恵そのままに上場して換金しようという目的が垣間見れる。
別にそのことに問題があるわけではないが、全数売り出しであからさまなのと価格評価が高いのが残念。

一方で卸売業として導入を加速できた実績を評価して、今後も上手なビジネスが出来るのではという期待はありそう。
他にも似たような卸売業は数多く、個人的には何故ここが？という部分は見いだせにくかった。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

地味系案件がコロナ特需で棚ぼた上場。
何も混み合った12月に駆け込まなくてもといった印象。

スタンダード上場でどちらかというと初値不振で、低PER推移からの低空飛行でも飛んでいる系銘柄。
過度は初値期待は避けたいところ。

一方でセキュリティ系ロボ、非接触系IT器具の導入は様々な分野で今後進む可能性があり、
ここのコロナ禍での卸実績が評価される可能性はある。上場会社になって卸売りとしての信頼性も上がりそう。

最終評価C評価で、申し込んで公募株貰っても嬉しいのか嬉しくないのかよく分からなくなりそうな銘柄。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です