大栄環境(9336)のIPO新規上場情報

グローバルオファリング（公募については国内募集株式数 1,750,000 株及び海外募集株式
数 1,750,000 株を目処に行われる予定。売出しについては国内売出株式数 15,584,000 株及び海外売出株式数 13,016,000 株を目処に行われる予定）

親引けあり（社グループの従業員への福利厚生等を目的として、大栄環境従業員持株会に対し、国内売出株式のうち184,200株を上限として売付けることを引受人に要請する予定）

環境関連は地味な業態に見えるが、SDGｓであったりサステナブルな事業環境が意識される中、IPOでもそこそこ注目度は高い。

大型IPOになる点では初値で高騰は望みづらいが、下値の固さなども考えると比較的参加しやすいタイプに見える。想定価格は妥当レベルで割安感は得にくい。一方で配当性向の高さをアピール。ここが一定の需要喚起となりそう。

売出多くイグジット色もあるため、大手予想レポートなども見つつだが、広く浅く利益の出る銘柄になって欲しいところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証市場再編後プライム上場2件目。
環境関連ということでテーマ性は高い。

12月の上場ラッシュに入りに大型上場が2つ重なってしまったが、
それでもラッシュスタート期ということでうまく乗り越えることを期待か？
地味さもある分、初値的には向かない銘柄。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年3月度、連結予想EPSは91.19。
想定価格1,270円から計算される予想PERは約13.93倍。

仮条件もやや強気だが、横ばいの業績で成長性をあまり感じないところから、
割安感は感じづらいところ。既上場の環境リサイクル関連と横並び。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約468億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証プライム市場。主幹事はSMBC日興証券。

公募売出比は売出が9割近くを占める。オファリングレシオもやや高め。
売出の多さやオファリングレシオの高さからは換金目的を感じる。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ストック・オプションの未行使残もなし。

ロックアップもしっかりで上場後の売り圧はほぼ感じないところ。

環境系銘柄で業績安定、配当性向も高いとなれば一定数の買い需要はありそう。
公募売出で買いきれなかった層が買いたいぐらいの需給になるかどうか？

一応、親引けがあったり海外割当も半分程度あることから価値のある株と印象は強い。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

テーマ性の高い環境系銘柄。業績も安定しており底堅い魅力あり。
上場はやや現金化が含まれているものの、配当もしっかり出しそうでガッチリキープする層も多そう。

プライム上場ということで指数組入れなどの需要もあることから、IPOで買えるなら買いたいところか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

大型上場でスカイマークと被ってしまったことから上場日の買い分散を意識。
そこから初値は微妙判断が付いてしまうが、時期が違えばぎりぎりB評価として広く浅く利益になりそうな銘柄と感じる。

仮条件も強気で十分な引き合いがあるなら、安心気味に参加しても良いかもしれない。

上場後の売り圧は強くなく配当性向も高い。
株価急落のリスクは低いことも考えれば、下手に拒否反応を示さなくても良いと感じる。

公募ゲットで初値プラスならラッキー、公募付近でもラッシュ明けの見直し買いなどで
テーマ性の高さから物色されそうな予感（それ狙うなら上場後買っても良いのだが・・・）。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です