ジャパニアス(9558)のIPO新規上場情報

「先端エンジニアリング事業」とあるがオンサイト開発支援系、いわゆる派遣業。社歴もそこそこあるので大手系の取引先が多く技術開発派遣で活躍してそう。
最近は売上は伸びているものの利益の伸びは微妙。新規のAI支援・クラウド支援がどこまでパイがあるか？

派遣業だと妥当な価格設定。AI系・クラウド系なら割安だが、その方面で見られるかは不明。

前のIPOからかなりスケジュール感覚が空くので初値はオーバーシュート気味に伸びることを期待か？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

9月のスタート上場。一つ前の上場から1ヶ月以上空くのでかなりの充電期間。
IPO自体の枯渇感から注目度は上がりそう。

事業内容は「最先端エンジニアリング」と銘打っている。
オンサイト開発支援で「AI開発・クラウド開発」など大手との取引も多い。
昔は技術系（CADなど）のオンサイト開発が多かったが、今はAIとかの開発支援になっている。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年11月度、単体予想EPSは97.31円。
想定価格960円から計算される予想PERは約9.87倍。

低成長の派遣業という感覚なのか？価格設定は割安感あり。
東証再編前ならジャスダックスタンダード上場のイメージか？普通に美味しい割安性がある。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約12.6億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率82.5%と売出多い。オファリング・レシオもやや高めの水準。
結構、親族経営だったのか売出メンバーも取締役3名のみ。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ストック・オプションの未講師残も2023年10月以降の行使で上場時には特段影響なし。

上場後の売り圧力は殆ど感じない。

売出豊富で10億を超える吸収金額だが、スケジュール感を鑑みれば余裕だろう。
基本的に公開価格では買いで、上がったところのどの当たりで需給が一致するかというところ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

最先端エンジニアリングと銘打ち、先端技術人材軍団のイメージがあるが、結局は派遣業か？
それでも長くに渡って低いながら成長を続けており、公募株の魅力はある。

予想配当も出ており、ジリジリと中長期的にも楽しめると思われれば上場時からそこそこ伸びそう。
行き過ぎ感には警戒だが、公募株も狙えるし、セカンダリーでも下値の固そうな魅力はありそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

まさしくB級銘柄といった評価のIPO。
先端テクノロジーという事業内容が評価されることはなさそうだが、
技術系オンサイト開発の派遣業として割安感がある。

売出多めで吸収金額も中規模だが、スケジュール間隔が空いて買い意欲は十分となりそうで、
初値は期待できそう。公開価格の値ごろ感から安心感も多少あり。

A評価にするにはやはり新規性や、急成長期待が出来ない点で難しいが、
9月中旬というベストタイミングの上場は推しポイントとなる。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です