ＩＮＴＬＯＯＰ(9556)のIPO新規上場情報

フリーランスエンジニア人材支援が中心のコンサル会社。どちらかというと上級職、アッパーサイドの人材支援の模様。

業態も業績も良いが、最近はあまりコンサル系のIPOの状況が良くないだけに、値ガサ、規模感、主幹事東海東京証券の実力などとプラスマイナス部分がありそうなIPO。

7月上旬上場は好感。

過度な期待はできないと思って評価をしていったほうが良さそう。よく当たる大手初値予想の素直なレポートがみたいところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

7月のスタートIPO。6月末の上場ラッシュを避けタイミングは良いが、
東海東京証券主幹事で、規模感の大きい水準。不安感のほうが大きい。

業態は注目度は高そうなものの、IPOの地合いも良くなく、
さらに期待感が持てるようなものでなければ成長期待の評価が出来にくくなっている。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年7月度、単体予想EPSは123.85円。
想定価格3,480円から計算される予想PERは約28.1倍。

価格設定は適正かもしれないが、値ガサで危険性を伴う。
IPO公募参加者的には適正には見えないぐらいの旧来レベルの価格設定。
この水準のIPOで東海東京証券主幹事は、何度も苦杯をなめているイメージ。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約47億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は東海東京証券。

売出株式比率48.9％で公募売出は約半々。オファリング・レシオは高めの標準範囲。
ベンチャーキャピタルなどの出資は見当たらない。

ストック・オプションの未行使残は上場時には行使期間になるものなし。
行使価格は367円と安い。株数自体はは少なめ。

上場後の売りよりも初値は、上場時の公募組の売りとセカンダリーの買いで決まる形。
50億弱の吸収金額となると主幹事がやや力不足な感じで、需給に響きそうな気もする。

このIPO地合いでは主幹事提示価格よりも安くなってから買えば良いという気持ちが強い。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

フリーランス活用形で、能力就労市場は業績が伸びているところが多い。こちらも業績の伸びは立派。
IPO視点では初値売りスタイルは厳しいとも見れる。

この会社をここまで育て上げた会社側や従業員が報われそうだが、IPOプライマリー参加だけでは稼ぎにくそうな銘柄。
今後も業績の伸びが確認されれば、ジリジリと大きくなっていく会社になる可能性はある。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

初値視点でメリットを上げるとすれば7月のスタート単独上場。
6月の上場ラッシュから1週間空きながら、その後のIPOも間が空きそうで注目度は高まりそう。
それでも50億規模の吸収金額のIPOが東海東京証券で出てくると不安感の方が強い。

業績の伸びは魅力だが、もう少し業種に新鮮味を感じて爆発力の期待がないと需要が足りなそう。

この手のIPOは過去数回、東海東京証券で値崩れしているものが多いので、
そういったIPOをここ最近何回も見てきている身からすると評価は高く出来ないというのが本音。

地合いによるが、普通に公募割れの可能性も高いと見て参加するかは慎重に判断したい。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です