Institution for a Global Society(4265)のIPO新規上場情報

HRTech×EdTech企業。企業向けには人事評価システム。教育向けには能力的な評価システムを提供。新しい評価システムを謳い新規性は高そう。

売上の伸びがサービスの価値の高さを表していると思うが、想定価格はかなり見込まれた設定。

2021年のオーラスIPOになりそうで、アノマリー的にも期待してよいか？初値は12月の上場ラッシュがどう決着するかで影響される部分も大きいかもしれない。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

2021年の最終IPO。単独上場となりアノマリーが出るか？

業種的にはAI活用形で注目度は高い。
なんだかんだで最終上場に参加して損なないというのが定石。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年3月度、単体予想EPSは3.46円。
想定価格1,660円から計算される予想PERは約479.77倍。

売上急伸、利益がちょうど反転し始めていることでPERでは計れない。
ただ成長を見越した価格設定をどうみるか？野村なので強気感はやはり出る。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約36.5億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率83.3%程度と売出が多い。オファリングレシオも高めの水準。
VCの保有が多く、上場時に大放出。さらにロックアップも掛かりが弱めなのは気がかり。

ストック・オプションの未行使残はベンチャー企業らしい妥当範囲か？
148円で232,500株が一番多く、行使期間内に入っているのはやや不安材料。

売り圧力は結構高め、さらに規模感中規模。
大晦日直前の上場に参加者がどれだけいるか？需給面では若干の不安を感じるところ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

AI系で教育と就労市場（人事）に評価システムを提供。
社名も横文字だが、目論見書を見てもホームページを見てもSociety5.0時代を見据えてなど、横文字カタカナ語が並ぶ。

やや斜め上目線の事業でIPO的には新規性を感じられ魅力とされそう。
売上が伸びていて、システムを採用することが増えていることからサービスの効果は期待して良いかもしれない。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

2021年のオーラスIPOとしては面白みのあるスペック。
まずAI系であること、やや未来感を見据えた考えの事業展開。

中規模ながら、野村證券主幹事で下手な結果は見せなさそうなど悪くない雰囲気。

売り圧力は相応に感じるところで、ロックアップ解除の1.5倍も意識されるポイント。
初値が1.5倍以上なのか？そこまで行かないのかぐらいの印象で見ておきたい。

ちょうど1.5倍付近が2,500円なので、そのあたりを初値予想水準として考えたい。
結局は2021年の最終IPOに尽きる。結果を出して欲しいB評価。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です