セルム(7367)のIPO新規上場情報

人材育成ビジネス、企業の研修などを請け負う。コロナ禍で対面式が厳しいため減収気味もオンライン化にシフトしている模様。

ジャスダック上場のコンサル系で厳しい経営環境でも上場するということは期待度も高いのだろう。

IPOスペック的にみて初値期待度はとりあえずプラス期待できる第一印象。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

企業内研修などコンサル業。それといって業種に目新しさは感じない。
コロナ禍で従来の対面形式からオンライン形式対応を急いでいる。

上場日は4月の単独上場となるが、今年は4月上場も多いため例年よりは注目度は落ちそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年3月度、連結予想EPSは26.4円。
想定価格930円から計算される予想PERは約35.23倍。

コロナ禍で業績が落ちている状況で、この価格帯を安いと見るか高いと見るか？
仮条件はかなり強気に来ていて、主幹事的には十分安い想定価格の見立てなんだろう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約19.6億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場はジャスダックスタンダード市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率35.4%と公募が売出しの2倍弱。オファリングレシオはやや高めも標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
また既存株主にはロックアップ90日、カバー率100％と強固。

一方ストック・オプションの未行使残は250円価格で50万株が行使可能。
発行済株式総数の8％程度とボリュームは大きい。

需給面では程々と行った印象。特に悪くはないのでIPO好調継続なら問題なし。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

事業内容のコンサル業に関しては業種で人気を見るには難しく、やはり業績・実績が重要か？
どの程度、各企業に浸透していて裏方として重要視されているのかを確認したい。

個人レベルでは興味がない人が多そうだが、大手の企業からは注目されているかも知れない。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

人材育成型のコンサル企業。IPOとして新規性にはやや乏しいところ。
ただ、業種としてはIPOでもよく登場してそれなりの結果を残すことが多い。

ジャスダックスタンダード上場で業績も急成長ではなく安定系。
初値視点で見ると中間スペックIPOという印象が非常に強く、
さらに野村證券主幹事ということで、固く収まるようなスタートになりそう。

規模感までも中規模なので、野村證券主幹事でも当選確率は少し上がるため、
期待しないけど、とりあえず参加みたいな形になりそう。トーン的に総合評価B銘柄。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です