レジル(176A)のIPO新規上場情報

エネルギー効率利用コンサルなど、最近の主力事業は「マンションに一括受電、効率化利用する分散型エネルギー事業」。これまでのノウハウ活用でシェアを伸ばしたいところ。

新電力や再生可能エネルギーは数年以上前に盛り上がった分野で紆余曲折もあったが、ここにきて安定的推移での上場。成長期待は乏しくなっているかも知れないが、割安雰囲気ならというところ。

規模感や売出の多さなどを考えると微増レベルの初値になりやすい。4月下旬の周りのIPOを見て最終判断を下したいところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

「分散型エネルギー事業」としてメインはマンションへの一括受電サービス。
電力の高効率利用化、蓄電池なども活用する。合わせて防災システムなども導入が狙い。

事業的にはIPOらしさはあるものの、あまり普及も進んでないイメージも。
一時期新電力などが活発だったがエネルギーコスト上昇で苦しんだイメージも付いている。

注目度としては微妙な雰囲気が漂う。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年6月度、連結予想EPSは99.23。
想定価格1,080円から計算される予想PERは約10.88倍。

業績推移を見ても想定価格では妥当なところだが、
仮条件が1,100～1,200円と強気、さらに公開価格は880～1,440円まで可能性あり。
ここまで幅を付けられると割安性の魅力がブックビルの段階では評価できない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約64億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場上場。主幹事は大和証券。

売出株式比率97.1%とほぼ売り出しIPO。オファリング・レシオは高めの標準範囲。

既存株主にVC保有あり。上場時に全数売り出すところもあるが、全数残すVCもあるためロックアップ解除の追加売り懸念高い。

ストック・オプションの未行使残は上場時参入約158万株。行使価格991円。
こちらも売り圧として懸念材料。

吸収規模60億超えと大きめで、割安感もなく売り出し多いとなると買い手がつきにくそう。
初値は不安材料がある状況と判断。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

エネルギー効率化事業は過去には人気のあった事業に思えたが、思っている程は普及されてない印象。
業績推移も今後の成長性を期待するよりかは安定的に動いてくれれば程度に見える。

そうなると魅力となる部分は株価に割安感があれば程度、初値売りで儲けようという考えは捨てたほうが良さそう。
VC勢のイグジット感もあるIPOなので、あえて付き合わなくても良さそうに見える。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

公開価格決定の新ルール、仮条件の範囲から上下20%超えの可能性があるのが非常に残念なIPO。
このルールが始まってから上限超えで決まったIPOは初値など不調なものが多い。
つまりやはり高値で買わされている感が強くなるため、上がりにくくなる印象が付きやすい。

この銘柄も売出割合高く、出来れば安く買えるなら参加という評価になるので、
高く売らされるかもしれない状況になった時点で微妙のC級以上の評価はできない。

ブックビル申込みが難解になったと見ている。
大和証券主幹事の4月IPOは初値結果好調が多いのだが、今年はどうか？

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です