JR九州のIPOでも複数証券での数集めが作戦の一つとして取り上げました。大体の当選結果が出揃いましたので、実際に各証券会社がJR九州においてどの程度当たりやすかったか検証しておきます。
今後のIPOでも戦略の参考になればと思います。
【JR九州上場(IPO)特集】2016年秋最大の注目IPOを手に入れるために!
JR九州の購入申込期間が終わり、大体の態勢が判明しました。当方の結果や投資仲間のヒアリング、ネット上にオープン異なっている参考情報も含めて最終的な当たりやすさなどの検証です。
なお、裁量取引の結果は人それぞれであまりにも内容が異なりますので、今回の検証は裁量取引に関しては除外しています。もちろんIPOでは裁量取引で大量に取るのも一つの作戦です。このような大型IPOでは複数枚勝負という方も多いでしょう。
ただ、私は後腐れなどのない抽選配分がIPOを始めるに当たっては始めやすいと思っています。
主幹事証券でのネット抽選の当たり易さの違い
JR九州のIPOの主幹事は4社で構成され、野村證券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2トップでした。これは郵政IPOの時と同じで、大型IPOでの強みを発揮しています。
大手店頭系証券はやはり割当数が多くネット抽選でも当選確率が高かったです。
※証券会社への割当配分は上記のIPO詳細ページを確認ください。
そして、抽選の当たりやすさはどうだったかというと
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(全プレ、100株配分)>>野村證券(補欠または当選)
やはり個人には三菱UFJモルガン・スタンレー証券の方が当たりやすいです。ただ、郵政IPOのようにネットで複数配分は厳しかったように思います。野村證券の個人への配分の厳しさは相変わらずですね。
その他の大手証券の当たり易さはほぼ横ばいと言った印象です。割当数も同じような感じで当選確率も50%程度で半々なイメージでしょうか?3社申し込んでおけば1つぐらいは当たっているだろうという感触でした。
大手店頭系で感じたのは、郵政IPOの時は三菱UFJモルガン・スタンレー証券は複数配分が結構取れたような気がしましたが、今回は意外にも需給で広く割ると100株が精一杯という場合も多かった気がします。
また、やはり九州に傾斜配分されているというのはヒアリングから受け取れました。
その他、幹事証券・裏幹事(委託幹事証券)などで穴場だった証券会社はどこか?
当方のネット抽選での戦略は、主幹事証券はもちろん幹事証券や、委託幹事証券でも申込、複数の証券会社から掻き集めようというものでした。
【JR九州上場(IPO)特集】2016年秋最大の注目IPOを手に入れるために!
まずは幹事証券のネット抽選申込ができる、ネット証券会社から振り返ってみたいと思います。
SBI証券…大型IPOではいつも苦戦するも、資金投入すれば当たりやすかった
大型IPOのポイント投入する方も少なく、また資金も他の証券会社に移す人が多くなる状況で、ある程度申込数を積み上げれば当選確率はそれなりに高かったと感じます。基本、大型IPOではSBI証券から申し込む人が多いので重要度が下がるのですが、それでもIPOでの当選のし易さは今回は維持していた模様です。
松井証券…幹事証券入りでいつもよりも穴場感、当選者も多め
松井証券はJR九州のIPOでは幹事証券入りしました。郵政IPOと同じく、申し込めることをあまり知らずに地味に告知していたので当たりやすかった模様です。松井証券は委託幹事でもよく出てきますが、幹事証券になることも増えてきてIPOでも注目の証券会社になりつつあります。
東海東京証券…郵政レベルの穴場感はなかったが、それでも当選しやすかった
中堅店頭系では抽選でも手に入れやすい証券会社です。当選もちらほら報告を受けました。ただ、穴場情報がある程度出回り始めたのか?郵政IPO時よりは当選確率が下がったように思われます。
東洋証券…ポツポツ当選の穴場
日本株のIPOではあまり機会が少ないので、東洋証券まで攻めるのか微妙ですが、よく見ると中国株などに強く香港IPOに参加なども出来るみたいです。ある意味、他証券会社では参加できないものに参加できる強みがありますね。
むさし証券トレジャーネット …東洋証券・丸三証券と同レベル
東洋証券、丸三証券、むさし証券の3社は同じ程度の当選し易さだったと思います。いずれも店頭があってネット部門といった形を取ります。ネット注力ではないのかもしれませんが、IPOの幹事証券が多く今後も拾っていきたいところです。
立花証券ストックハウス・・・残念ながら取扱なし
郵政では当選確率が高かった穴場証券ですが、今回は取扱がなかったです。あれば1単元貰えてそうだったので残念です。
安藤証券…相変わらず厳しい
安藤証券は厳し厳しいですね。中京系のIPOでも幹事証券に入りますので、そのときにもコツコツと申し込む体制ですが、ネット申し込みだけでは当たりにくいかもしれません。
岩井コスモ証券「ネット取引」 …後期抽選型では当選が確認できた
岩井コスモ証券もIPOに注力していますが、当選はポツポツ確認できる程度です。参加できる回数は多いので口座は持っておきたいですが、割当数がやはり少ないのがネックです。
マネックス証券・・・平等抽選、当選確率は5分の1程度か?
割当数も多く申込数もある程度確認できるので、マネックス証券での当選確率はそれなりに分かりやすいです。良くて4分の1、悪くても10分の1と一桁台の倍率ではなかったかと思います。
マネックス証券は大型でも小型でもとりあえず平等なので、ひたすら申し込めばOKですね。
エイチ・エス証券 ・・・ポイント投入でかなりの当選確率。
エイチ・エス証券にはIPOポイント制度があります。これを1口でも利用すると随分当選確率が上がります。その結果はいずれ出てくると思いますが郵政IPO時のように1倍とはいかないものの2倍ぐらいで当選した可能性があります。エイチ・エス証券は九州のIPOに強いのも特徴ですね。
委託幹事証券はどうだったか?
カブドットコム証券…委託幹事証券の中ではやはり当選随一!
かなり多くの当選が見受けられました。
今回はしっかりと穴場の役目を果たし、多くの方への配分に貢献したと思います。当方も無事当選したので注目証券で当てたのは嬉しかったです。
岡三オンライン証券 ・・・なかなか当選が見当たらない
岡三オンライン証券の割当数はブラックボックスですが、結構少ないのかな?という印象です。それぐらいあまり当選報告が見られません。ただ、とりあえず申し込んでおくというのは続けたいですね。
楽天証券…当選確率は113倍
楽天証券では当選確率が分かります。結果は100倍超えでした。う~ん、楽天証券でのIPO株入手は不人気以外は数10年に一度あるかないかレベルかもしれません。
GMOクリック証券…GMO系以外のIPO取扱で注目
結果こそ落選が多かったですが、今までGMO系以外のIPOの取扱はなかったことに比べれば大きな変化です。今後、GMO系企業の上場はもちろん、他のIPOでも見逃さず対応したいです。
SBIネオトレード証券…残念ながら取扱なし
2016年からIPOシンジケートに参加の情報があるのですが、なかなか申し込みに至るまで行きません。先にGMOクリック証券に抜かれた感じですね。
以上、各証券会社のIPO当選しやすさをまとめてみました。
まとめますと大型IPOでは三菱UFJモルガン・スタンレー証券の力が強くなる点、それに付随してカブドットコム証券の活用が重要なのは間違いないです。
さらに松井証券が普段より当たりやすく、マネックス証券も同様に当たりやすいです。SBI証券は大型IPOでは不利な部分もある(口座数が多いので)と思っていましたが、意外にも今回は健闘していたと思います。
私はネット抽選の掻き集め作戦でも700株を手に入れました。なかなかの成果だったと思います。今後もIPOは続きますし大型が来たときに焦らないで前もって準備しておくことが大切です。