テラテクノロジー(483A)のIPO新規上場情報

SBI証券主幹事。SIerとして長年運営35期超えでいかにもスタンダード上場銘柄の印象。

7割は大手ベンダーからの受注で官公庁システムなどに歴史あり。そのため安定した業績だが成長性には乏しそう。

普通のディスカウント設定のIPOで買い得ではあるものの、12月の上場ラッシュではこの手のIPOは埋もれやすく注目度がなければ公募付近でスタートしそう。

悪くないが期待も薄めという表現がピッタリか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証スタンダード市場上場のSIer。システム開発は安定的だがIPOでは地味系に映る。
注目度の視点では12月の上場ラッシュではやや割引。

一方、上場ラッシュの最終週の単独上場。
今年は年末に向けてそれほどラッシュ感が続かないので、買い疲れ影響は少なそうか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2026年3月度、連結予想EPSは231.44。
想定価格2,090円から計算される予想PERは約9.03倍。

財務安定の割安株。
割安性は評価できるが、IPOは短期的には注目度からくる需給で株価が決まるだけに・・・。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約13.6億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事はSBI証券。

公募なしの全数売出。オファリング・レシオもやや高めの水準。
IPOの意義は創業者の換金上場と見られても仕方のないところ。

既存株主にベンチャーキャピタルは見当たらない。
ロックアップは全てに180日掛かっており、上場後の売り圧には乏しい。

ストック・オプションの未行使残は171,000株が上場時参入。
こちらは上場時伴って行使され売り圧として認識。

需給面は特段悪くないが、やや地味なため買いがどの程度入るかが重要。
初日様子見でも間に合いそうな雰囲気があるのはやや不穏。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

地味系案件で、特段技術面など新味がないので人気化はしにくい。魅力となる部分は事業の安定感。
全数売出で換金上場というのを考慮してか？公開価格には割安感はあるので、普通に割安株としては買いやすい。

上場時にプラスになれば普通にラッキーだし、公募付近の決着ならしばらく停滞株価の可能性もある銘柄。
どちらにせよ、IPOというよりやや割安株を買えるかどうか？程度で判断したい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

公募なしの全数売出で換金上場ではあるものの、割安感もあるしメリットも有るIPO。
吸収規模も大きくないので、上場ラッシュ・単独上場なら初値もプラスになりやすいと総合評価をB級評価とする。
初値上昇率は上場日の地合いに大きく左右されそうで判断しづらい。

一方、もし地合いが悪く初値結果が悪く出ると、しばらくは厳しい展開も予想される銘柄。

SBI証券主幹事ながら、少し面白みには欠けると言えるIPOになりそう。
出たとこ勝負感が強いが、とりあえずブックビル参加姿勢で良さそう。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です