フツパー(478A)のIPO新規上場情報

製造業向けAIサービス提供。主にライン工程で外観検査自動化に強み。画像認識で区分け作業はAIの強みとする部分。導入加速しており高い成長率で上場。

業績は高い成長で増収を続けて黒字化、ここから利益も伸ばしていきたいところで一旦出口上場。上場後も伸びることに期待して買いが入るかどうか。

ロックアップの状況から、まずは1.5倍価格を目指しそうで初値の段階で抵抗戦になるか、上場時から突破していくかは注目度次第か？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

製造業向けのAIサービス提供。主に画像認識AIを用いて人よりも正確な判別などが出来る。
導入やカスタマイズなども含めて一気通貫で対応、急速に伸びている分野。

上場日はクリスマスイブの2社同時上場。
AI関連ということで注目度は高く、スケジュール面での影響は薄そう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年12月度、単体予想EPSは30。
想定価格960円から計算される予想PERは約32倍。

売上急上昇で、今期黒字化予定。それも一気に急上昇しており、
翌期の状況が楽しみな状況で、高PERでも十分評価できる。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約37.3億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率63.1%と売出しが多め。オファリング・レシオもやや高い水準。
VCなどの出資が多く目立つ。約半数を上場時に売り出す。

主にベンチャーキャピタルへのロックアップは1.5倍で価格解除となっているため、
1.5倍超えからの売り圧には注意が必要。

ストック・オプションの未行使残は行使価格90～360円、572,500株が上場時参入。
幅広く配っているようだが、全体的に売り圧となるとイメージしておきたい。

吸収金額40億規模はやや重ため。上場ラッシュ後半に買いがどの程度入るかだが、
注目度の高いAI関連ということと、1.5倍までは買いやすいと見られることから需給優勢には働きそう。
公開価格は買い得とみたい。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

AIが人の仕事を取って代わる時代。画像認識のような認知力サービスはAIが得意とするところ。
今後、どんどんとこういった仕事はAIの仕組みやサポートが入ってきそうで伸びしろを感じる。
直近の伸びは目を見張る物があり、一度導入すればサービスを利用し続ける分だけストック収益が積み重なる。

伸びているSaaS関連としてイメージがつきやすく、成長期待で人気が出そう。
一方、期待感から買われる株になるので期待外れの結果が少しでもでたら株価は停滞しそうなので注意。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

公開価格から1.5倍までは買いやすい内容のIPOとして総合評価をB級評価とする。
吸収規模がやや大きめ、売り圧も高め、年末に近づく上場タイミングを考慮すると、
買い圧力がどこまであるかが不透明。公開価格の1.5倍価格は1,530円となりそうだが、1,500円手前あたりの初値に落ち着きそうか？

AI関連のIPOはまだテーマ性は高い方だが、上場時は良いものの、
株価推移は期待したほどでないものも目立ってきており、
AIとは言え選別色が出てきているタイミングというのは注意したいところ。

それでも一旦は1,500円あたりの価格をターゲットとして参加したい。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です