プリモグローバルホールディングス(367A)のIPO新規上場情報

ブライダルジュエリーの企画・販売という世間的には厳しく見える産業。IPO的にも不人気の小売業セクターで東証スタンダード上場。

価格設定は妥当なところも、成長性に疑問があることから不人気になりやすい。初値は特に厳しく見ておきたいところ。

公募０の売り出しイグジットIPO。高い配当性向や上場前から株主優待発表などを謳うも売出価格でどこまで買い手がつくか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証スタンダード上場、小売業セクター。
ブダイダルジュエリー産業は成長感乏しく不人気。
IPOとしてもファンドの売り出しIPOとなっており初値低調になりやすい案件。

6月下旬の連日上場で、期待しづらいスペックが目立つ。
同時上場にならなかったのが救いだが、100億以上の吸収金額を支える状況になると思えない。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年8月度、連結予想EPSは188.52。
想定価格2,235円から計算される予想PERは約11.86倍。

仮条件は大きく引き下げて上限でも想定価格より安い。
見た目上、大きくディスカウント感はあるがIPOの初値はそこでは決まらないので注意。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約166億（想定価格ベースOA分含む）の大型売出IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事はSMBC日興証券とみずほ証券の共同主幹事。
海外販売や親引けあり。

全数売り出しの公募なし。売り出しにはインテグラルのファンド支援のイグジット。

ロックアップは売り出し元含め、価格解除なしの180日。
カバー率は高いが、ロックアップがない小口は上場すれば早く処分の可能性も。

ストック・オプションの未行使残は行使価格1,000円で、874,672株。
行使期間は2026年6月以降で当面の影響はないが、株数多くゆくゆくの売り圧となり、
株価が上昇しづらい状況は続きそう。

不人気な事業内容で全数売り出しのイグジットIPO。
割安感を出したとしても買い需要はかなり少ないと見られ、厳しい需給模様が予想される。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ブライダル産業・ジュエリー産業ともに斜陽産業に感じられ、今後の成長に関してもかなり不透明と言えそう。
時代はこういった宝飾品を求めておらず、今回の上場は明らかにイグジット感がある。

初値が公募割れで異常に割安感があれば、一旦の返りを狙った売買は出来るかも知れないが、
中長期的に見ても業績が今後も成長するかは不透明で、基本的には手出し無用案件か？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

需給模様がメインとなる初値視点では良い部分がほとんどなく総合評価はD評価とする。
仮条件も大幅に引き下げておりディスカウント感を出しているが、それでも物足りなさあり。

6月下旬は連日上場が続くことで、ここを敢えて上場時・上場前に手に入れたいという層が見えない。

初値は売出価格が精一杯となるか？それとも公募割れスタートなら引受価格まで落ちるか？
プラススタートは排除できないものの、勇んで貰いたいとは思えずここはパス目線で良さそう。

全体考察
総合得点は3点で、私のBBスタンスはD評価です