ラクサス・テクノロジーズ(288A)のIPO新規上場情報

高級バッグのシェアリングエコノミーサービス。サービス的には初物感があり、新規性高い。類似としては衣料のサブスク「エアークローゼット」が参考。

上場時の業績は黒字で、売上も利益も伸び盛りとなっていて注目されそう。指標的にもかなり割安。

また想定価格の単価も安く参加しやすい印象。1枚あたりの利幅は小さくとも騰落率で行けば初値でも頑張りそう。

12月の過密スケジュールで分散傾向の影響が初値に対してのマイナス方向の要素。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

ブランドバッグのサブスクシェアリングサービス。
シェアリングサービスを活用する「もの」の目の付け所としては面白い。
ブランドバッグは長期間価値が落ちにくいことからリサイクルしやすい。
質屋に置かれて眠っているぐらいなら、使われた方が良い。

シェアサービスは新規性が高く注目度は高そう。

上場日は上場ラッシュ前の単独上場。
事業が目立ちやすそうなので注目度の点では高く評価したい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年3月度、連結予想EPSは21.64。
想定価格281円から計算される予想PERは約12.99倍。

この手のサービスにしては、すでに黒字化しており、さらに堅調に伸びている。
いい形で伸びている状況の中、予想PERを見ると割安感あり。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約24.1億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率12.4%で公募のほうが多い。オファリングレシオは高めの標準範囲。

筆頭株主に衣料品大手ワールド。ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ロックアップも180日が100％掛かっており、かなり固い。

ストック・オプションの未行使残は229,100株が行使期間に入っているが価格が361円。
2025年4月には99円価格が約80万株とこちらのほうが気になる。

中規模吸収金額で単価が安いため放出枚数はかなり多い。
20億超えの吸収金額で荷持たれ感を気にしていると、今後のIPOは申込みづらくなる状況で、
この規模を厳しいと見たくはないところ。IPOへの資金流入がもっと増えて欲しい。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ビジネスとしては非常に面白く、リユース会社のアップデート版のように感じる。
社会も環境負荷などを考えると、良いものを循環して使いたい（保有からシェアへ）、
そういった生活のほうがハイソサエティ感が出ており、人気が出ていそう。

何よりも売上高が伸びていて黒字化もしているベンチャー企業ということで、
この内容のIPOでケチを付けてしまうと、ほとんどのIPOの評価を下げざる負えず期待したい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

総合評価はBとAで迷ったが、メリハリを付けて評価するという意味でA級評価とする。
低単価で買いやすい、価格設定も割安感ある、伸び盛りのベンチャーで黒字化もしている。
などなど、こういったIPOが応援されないといよいよIPO市場も厳しくなる。

一方で低単価ということで、初値が伸びても1枚あたりの利益は知れてそう。
その分、広く浅く配られて多くの方がIPO公募参加でプラスになる体験になればという気持ちになる。
初値はストック・オプションの361円はとりあえず超えて欲しいか？なお、1.5倍を計算すると421.5円。
良く見積もって1枚あたり2万円プラスぐらいの皮算用をしたくなる。

セカンダリーも初値以降、低単価・割安設定を活かして少しは伸びて欲しいか？

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です