タイミー(215A)のIPO新規上場情報

売出しについては国内売出株式数 9,996,100 株及び海外売出株式数22,249,300 株を目処に行われる予定ですが、最終的な内訳は、売出価格決定日に決定される予定です。

想定仮条件(1,230円～1,430円)

当社従業員への福利厚生等を目的としてタイミー従業員持株会に対し、国内売出株式のうち750,000株を上限として売付けることを引受人に要請する予定

短時間バイト（隙間バイト）のマッチングサービス。テレビCMもしていて知名度高く業界トップシェア。

仕事の多様性、副業就労可の流れなどで利用者も増えている。

注目度は高そうだが、公募なしの大売り出しでしかも想定価格が結構強気に算出。複雑なロックアップや海外売出が多いことを考慮すれば、初値はそれなりなスタートになりそうな配慮がされているが、うまくいくかどうか？

話題性でなんとかなりそうだが、IPOスペック的には首を傾げたくなる部分多く、第一印象としては微妙だけど参加したい的な判断。

仮条件決定時に売出株、OA数の変更
32,245,400→32,310,800株
4,836,800→4,771,400株
サイバーエージェントの売出し数が増加、伴ってOA株を同数減少で全体の株数に変更なし。
また国内売出株は300万株程度減少→海外へ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

上場予定日時点で2024年最大規模のIPOとなる予定。
スキマバイトアプリ「タイミー」運営で業界では現状No.1プラットフォーム。

知名度も高く、またスポートワークは時流に乗っている状況で話題性的にタイミングが良い。

7月の後半の目玉IPOとして大注目となりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年10月度、単体予想EPSは23.69。
想定価格1,330円（想定仮条件1,230円～1,430円）から計算される予想PERは約56.14倍。

業績の伸びや期待感は高い事業だが、かなり見込まれた価格設定。割安感はない。
仮条件は1,350円～1,450円と決定、海外販売も多く引き合いは強そう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約493億（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の共同主幹事。

全数売出しで公募なし。多くの出資元があり一旦の出口感あり。
ロックアップが複雑に掛かっており、最長では6年というものもある。

ストック・オプションに未行使残も多い。価格は42～734円まで。
上場時参入13,194,000株と無視できない量。

予定では海外売出しが25,957,500株となっており、国内売出しは6,353,300株と30%程度。

思っているよりも国内供給がなく、また海外人気も高そうで需給面は悪くなさそう。
全数売出しIPOだが、大型でも海外売出多く別腹感あり。
最近は需給は規模感だけでなく、大型の方が注目度さえあれば熟すことが多い。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

スポットワーク・ギグワークというスタイルは間違いなく新規性の高い事業。
大手もこぞってこれから参入しようとしている中、業界No.1で上場というのは強みとなりそう。

業績も急成長中で、満を持しての上場と見られ、上場時にはもう少し評価されて株価上昇可能性のほうが高そう。
IPO市場への起爆剤となる大型上場となって欲しい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

話題性の高い大型上場。タイミーの新規承認がされてから、
何やらニュースなどでもスポットワークの話題が増えていて、機運が高まっている。

海外売出しも増加され引き合いも強いと予測され、こういった状況で上場する大型IPOは初値も強くなりやすい。
全数売出しなど引っかかる部分もあるので第一印象でC級としたが、やや強気目線で最終B級評価とする。

特に初値はプラス期待度が高まっていると見られるし、
上値追い相場となれば、上場後もある程度まで上昇する相場が見られるかも知れない。
（例えば2,000円というラインをあっという間に超えるなど）

良い形で上場してもらってIPO市場を活気づけて欲しいところ。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です