Ｃｈｏｒｄｉａ　Ｔｈｅｒａｐｅｕｔｉｃｓ(190A)「コーディアセラピューティクス」のIPO新規上場情報

2023年9月に上場予定も上場中止。約1年弱で再挑戦。今回は主幹事が野村證券→SBI証券。

「その他変化点」
想定価格：150円→153円
公募株数：16,666,700株→9,100,000株（減少）
吸収金額：28.7億円→16.0億円（減少）
上場予定時点時価総額：109億円→100億円

「抗がん薬」のバイオベンチャー。市販まで実現すれば魅力のある内容だが、パイプライン的に実現はかなり先。バイオIPOに資金が来てない現状では上場初値から厳しいかもしれない。

超低単価が魅力かもしれないが、主幹事などセット配分されそうな内容。好かない人は触らぬ神に祟りなし、バイオベンチャー好きは1単位遊びや1万株でも150万程度と気持ちに応じて。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

2023年９月に上場予定も市況の悪化を理由に延期、９ヶ月後に再挑戦。
今回は主幹事が野村證券からSBI証券へ。この変更は野村證券が手を引いたかと思われそう。

上場日は６月のやや数が多い時期の手前。
IPO地合いは現状良くないので、結局は多少の不安を抱える中、上場となりそう。
出直しIPOはとりあえずは初値は格好を付けることが多いのだが・・・。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年8月度、単体予想EPSは-40.4。
想定価格153円から計算される予想PERは-約3.79倍。

赤字で数字で割安性などは測れないバイオ銘柄。
超低位株という点が話題になりそうだが、ストック・オプションはさらに下の５０円程度が基準。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約16億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場上場。主幹事はSBI証券。

全数公募で売出なし。オファリング・レシオは低めの水準。
上場時に売り出さないのは上場時は良いが、先々の売り圧は非常に多いことを示す。

ベンチャーキャピタルからの出資も豊富だが、今回はロックアップに価格解除を付けていない。
もし急騰した時に、VC勢はすぐに売れないという条件が付いたことになる。

ストック・オプションの未行使残は50円程度で大量に発行。
想定価格の153円よりも十分安いので、ここは売り圧として意識したい。

需給面は地合い次第といったところだが、この評価をしている時点ではこの銘柄に初値買いが入るとは思いづらい。
超短期で仕掛けるにしても、初値以降でも十分間に合うと思われそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

赤字バイオで多い「がん治療薬」の開発。バイオIPOの王道路線。
何度も似たような上場会社を目にしているような気がするが、いつになったら本格的に画期的な治療薬が活用されるのか？

バイオが好きな方は期待を寄せてもいいと思うが、基本ギャンブル参加していると思っておきたい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

上場時の投資妙味としては超低位株という部分になりそう。
それ以外は特に見どころも感じづらく、主幹事も上場延期から変わってしまっているほどなので信用置けない部分がある。

IPOファン的には何でも参加したくなる性が出そうだが、余計な手を出してストレスを抱えたくない人はパスで良さそう。
最終の総合評価はD評価とする。

なお低位株とはいえネット申込時などでは複数セット配分で結局1口10万程度に調整されている。

全体考察
総合得点は3点で、私のBBスタンスはD評価です