情報戦略テクノロジー(155A)のIPO新規上場情報

働き方に強い意志があるDX支援会社。特にITエンジニアの働き方の古い体質を打破しようとする仕組みに特徴。

その中でも業績は堅調に推移していることから見どころはありそう。成長率が緩やかなためDX支援系の企業のIPOでは控えめな価格設定にも見える。

既存株主にVCなし。ストック・オプションも信託型で行使期間中のものもすぐに行使されないことから上場時売り圧なし。

買いやすい価格帯でそれなりの人気で固いとは思うものの上場ラッシュ中に中庸なスペックなIPOは中庸な結果になりやすいのがどうでるか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

大手企業向けのDX内製支援。ITエンジニアの価値の向上に強い意志を感じる。
業界の無駄な中抜きなどを削りたいため「0次DX」を提唱。

上場日は上場ラッシュ終盤の2社同時上場。
買い疲れは感じられる時期だろうが、小粒で買い易さもあるので大丈夫そう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年12月度、単体予想EPSは29.74。
想定価格600円から計算される予想PERは約20.17倍。

想定価格でも十分買えるような状況であったと思えるが、仮条件は大きく引き下げて380円～460円。
しかも20％アップの条件などないので高くても460円スタートになりそう。

引き下げるような理由も特にないと感じられるが、公募組にとってはありがたい条件。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約14.2億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場上場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率29%と公募株が売出の2倍以上。オファリングレシオは標準範囲。

既存株主にはVCは見当たらずシンプルな構成。ロックアップも180日100％と固い。

ストック・オプションの未行使残は行使価格201円で94万株。行使期間内が66万株も信託型。ロックアップ180日がかかる。

上場時の売り圧は見当たらない。

仮条件を引き下げたことで吸収金額は10億程度まで引き下げ。
公募株にお買い得感があり単価的に買い易さもある。上場ラッシュ関係なしに暴騰率が高くなりそうな状況。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ホームページをみても戦ってる集団をイメージできる意志の強そうな会社。仕事に対するポリシーを感じ、
こういった会社は応援したくなるところ。特に多重下請けの中抜き構造など、消したくてもなかなか抵抗も厚い分野。

ITエンジニアの価値向上を目指す働き方を行いながら、業績も同時に伸ばしているというのはかなり評価できる。
上場にあたって仮条件を大きく引き下げるというのも粋な感じがする。買いやすくなっているので応援の意味での買われ方をして欲しいところ。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

第一印象から応援したい（株を買って）と思える企業姿勢だと感じていたが、
仮条件の大幅引き下げで素直に公募株のお得感が増した。
本来は仮条件の引き下げは弱気と判断されるが、ここは逆にお買い得感アップとして評価。

総合評価はここまで買いやすいなら問題ないとB級評価とする。

上場ラッシュ終盤なので買い疲れで、もともとそれほど初値は思ったほど伸びない可能性も考えていたが、
暴騰率ではかなり良い結果を残す可能性が出てきた。
初日の上限値段は1,058円。もともと既存株主勢の売り圧が全く無い銘柄なので、売りが出にくそう。

初値は2日目値付けまで十分可能性がある。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です