カウリス(153A)のIPO新規上場情報

SBI証券主幹事。IPOでも人気の高いセキュリティ関連。ただし、最近は見慣れた感も。

ここはクラウドにてセキュリティ情報を共有化することで対策強化、さらに利用者の利便性を高めているのが特徴。

業績の伸びは良いものの価格設定はある程度織り込み済み。吸収金額30億弱ということで過密スケジュールの影響がどう出るか？

基本的には前向き目線だが、上場タイミング的に買いの量が少なくなりそうで、思っているほど高く始まらない覚悟が必要。最強地合いが上場ラッシュまで続いているか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

注目度の高いサイバーセキュリティ関連。
こちらが特徴的なのがクラウド型にすることで全体で対策。
企業のセキュリティ対策のコスト削減、利用者の利便性向上を狙う。

上場日は上場ラッシュ終盤、買い疲れ・買い分散の影響は気にしたい。
社名のカウリスは「茎・軸」といった意味がある模様。情報インフラ共創をイメージしている。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年12月度、単体予想EPSは51.86。
想定価格1,440円から計算される予想PERは約27.77倍。

業績に急成長が見られて期待だが、価格設定はそれなりに織り込んできている。
割安性ではないので注意。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約26.3億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場上場。主幹事はSBI証券。

売出株式比率76.1%と売出が多め。オファリングレシオは高めの標準範囲。

上場時にそれなりに上位株主が売り出していることから上場後の売り圧は乏し目か？
それでもVCの影があり、1.5倍のロックアップ解除もある。売り圧よりも買い意欲次第の展開になりそう。

ストック・オプションの未行使残も上場時参入542,500株。行使価格も18円～295円と買い方からは気になる状況。

上場ラッシュ中に並ぶ銘柄で比較すると、ここは需給面でやや苦しい。

規模も中規模、売り圧もそれなり、公募株の割安性も低いとなれば、
買い分散の煽りを受けるなら、初値イマイチになりやすい雰囲気を感じる。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

人気の高いセキュリティ関連。何かしらのセキュリティに関する関心事やニュースがあれば動意づくセクター。
上場ラッシュ中でどこまでここに関心が行くか？上場時には少し関心が薄れそうなのが懸念材料。

事業内容としてはセキュリティを個々に対応するのではなく、全体でクラウド管理・データベース化・ブラックリスト化などを行い
ネット全体で高効率な対策をしている。これにより、個々の余計な手間も省けるというメリットもある。

売上の成長具合を見ていると導入・提携する企業も増えていそうで魅力を感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

業種・業績などの内容は良いが、上場ラッシュ中の初値視点での銘柄比較で見ると、
足元を救われやすい雰囲気のある銘柄。上場ラッシュ中ではなかったらかなり注目されていただろうにというところ。
それでも微妙のC級に下げるほどではないとみて、最終B級評価とする。B級だけど期待は程々が良いか？

初値予想は当てにならない難しさがあるが、とりあえずまずは1.5倍を目処に考えたいか？

上場ラッシュももろともしない地合いが続いているのなら1.5倍を大きく超えそうだし、
やや微妙な雰囲気になっていたら公募付近の微プラスまでありえそう。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です