ダイブ(151A)のIPO新規上場情報

リゾートバイトに特化した人材業、さらにリゾート地の宿泊施設や、それに伴う情報システム業も行っている面白い会社。インバウンドや観光立国を味方に業績を伸ばしている。

コロナ禍は厳しかったものの急回復、今後の成長性にも期待。IPOではあまり成長を織り込んでないように見えるので買いやすいが、初値に関してはラッシュ期に入ってしまったため、やや控えめのプラススタートになりそう。

ストック・オプションは行使期間に入っているが信託型となっているためロックアップがかかる。VCに価格解除がないなど、上場後すぐの売り圧は乏しい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

リゾートバイトに特化した人材派遣業。
働き方改革や活き活きとした就労市場という意味で若さを感じ注目したい。
インバウンド関連と見られやすいのも後押し。

上場日は上場ラッシュ後半、3社同時上場。
注目度の高い銘柄も複数ある中だと、少し買いは弱くなりそうなスケジュール感。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年6月度、単体予想EPSは129.28。
想定価格1,710円から計算される予想PERは約13.23倍。

コロナ禍を超えて直近の業績は好調。
想定価格的には成長織り込みがあまりないように見えて割安感あり。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約12億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場上場。主幹事はSBI証券。

公募６：売出４程度で公募株がやや多めの構成。オファリングレシオは標準範囲。

既存株主にベンチャーキャピタルの名もあるも割合は多くない。またロックアップも価格解除なし。

ストック・オプションの未行使残も行使期間だが信託型のため、ロックアップの半年と同じ程度行使されない。

上場後の売り圧は少ない銘柄として評価できる。

需給面は悪くないものの上場ラッシュ中でさらに小粒な銘柄や注目銘柄もある中、
この規模感の銘柄で需給模様がどうなるかが不透明感ある。

ブックビル時は楽観的にみれるが、いざラッシュ期に入ると思いっきり閑散もあるので注意。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

リゾートバイト、楽しそうで良いよなと感じる人が殆ではなかろうか？
事業を通したビジョン達成どおりのビジネスをしており「観光HR」「地方創生」など会社運営が活き活きとしていると感じる。

これで業績も伸ばして上場を果たすまで成長したということで素直に魅力ある会社と評価したい。
上場することで知名度と安心感もでるので、リゾートバイトという働き方にも価値が出るのではなかろうか？

なお、若者だけでなくシニア人材もリゾートバイトでの活躍が増えているようで興味深い。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

なんとなくリゾートというと遊んでいるように感じるが、そこでの仕事で充実した人生を送るというのは
働き方改革という点で評価できる。さらに地方創生にも絡んでおり、インバウンド推進もあってテーマ性高い。
誰しもが「生きがい」「悩みや不安」など、人生のいろんな段階で考える部分だが、その解決策として答えの一つを用意している気がする。

そこに業績もしっかり付いてきて上場という形は魅力ありと感じる。

初値評価的には、上場ラッシュ中で他の銘柄とも比較されるためB級評価として最終判定。

１．５倍等に壁はないものの、どこまで買い圧が入ってくるかの予測が難解な銘柄。
買われすぎるほど過熱する相場にもなりにくいIPOスペックとなっている。
SBI証券主幹事で個人投資家などが興味を持つ銘柄。社名だけでも過熱する可能性もあるが・・・

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です