イシン(143A)のIPO新規上場情報

もともと企業などのPRメディアを主に事業開始、ベンチャー企業のブランディングなどに強み。そこから自治体へのイノベーションやDX関連。さらにグローバルに進出したい企業へのソリューション事業まで手掛ける。

業種的にはDX支援、PRブランディング支援が近いか？業績も緩やかながら伸びており好調で、緩やかな分、成長加味が控えめな価格設定は好感。

規模感の小さいことからグロース・小型・DX系の三拍子揃った銘柄として注目されそう。VC等の影もなくロックアップも固い。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

分野的にはDXコンサル、ブランドコンサルなど、引き続き注目度はある事業内容。
特に自治体への関与などは外部から入るからこそ、新しい風が吹きやすくメリットが高そう。
数年前までは成長期待から高PERで見込まれすぎが多かったが、最近は妥当な価格設定が多い。

上場日は上場ラッシュ中も運良く単独上場。
翌日値付けまで行ってしまうと4銘柄の上場と被るため、即金規制と合わせて煽りを受けそう。
贅沢な悩みで初値が抑えられる可能性。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年3月度、連結予想EPSは78.91。
想定価格1,080円から計算される予想PERは約13.69倍。

成長が緩やかなためか？この手の業種にしては控えめな価格設定。
仮条件も引き上げられておらず買い得な印象が強い。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.08億（想定価格ベースOA分含む）の小粒IPO。
上場市場は東証グロース市場上場。主幹事はみずほ証券。

公募売出はほぼ半々。オファリングレシオは高めの標準範囲内。

既存株主にベンチャーキャピタルは見当たらず、ロックアップも180日が全数に掛かっており固い。

ストック・オプションの未行使残は160円、37300株が行使期間。
また3月30日から48,600株（971円）も行使期間に入る。
株数的に初値に対してそれほど大きな影響になるとは考えにくい。

吸収金額6億程度の小粒IPOで売り圧もほぼない状況。
需給面では抜群の銘柄と判断。
上場日単独上場と考えるとIPO地合いが良ければ2日目を目指しそう。
それでも小粒ということで初日の上限値段あたりは余裕で見込めそうな雰囲気。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

自治体や大手企業のグローバルを目指すにあたってDXコンサル、イノベーションコンサルをしている。
特に自治体には高い認知度がある模様で、地方創生の観点からも注目度は続きそう。

20期を迎えるところで急成長の様子は伺えないが、上場を機に認知度アップから伸びる可能性もある。
社名もカタカナ3文字でキャッチーであり、人気というか広がりやすい要素は含んでいる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

グロース・小型・業種期待の初値高騰三拍子銘柄ということでA評価。
また上場ラッシュ中も単独上場に入り、地合いも良い、さらにロックアップで上場時の売り圧にも乏しい。
2日目突入も視野に考えたいIPOになりそう。2日目突入になった場合は翌日の4社同時上場と被り、お互いに影響を受ける。

特に翌日には話題性の高い「ソラコム」が含まれており注目度は奪われやすい。

とはいえ、初値高騰は間違いなしと言えるので積極的にBB参加で公募株をゲットしたいところ。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です