ＱＰＳ研究所(5595)のIPO新規上場情報

11月17日に公募株式数、OA数を増加

公募分：5,720,800→8,918,600株
OA分：858,100→1,337,700株


宇宙ベンチャーIPO第二弾。何はともわれ注目度は出そうでIPOらしさはある。地合いが悪い中でもこういった話題性のある銘柄は強い印象。

事業はロケット開発などではなく小型SAR衛星の技術力に強み。SARは天候や時刻に左右されない観測が可能。

想定価格は低単価でうまく抑えた印象。これなら公開価格には魅力がありそうなので、人気が集まり初値も一定のプラスから始まりそう。

しかしVCジャブジャブの案件で、ロックアップも1.5倍で解除となるため、上場後の株価は激しい動きになりそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

小型SAR衛星の開発と宇宙ベンチャー系。今年はispaceの上場でも盛り上がりを見せた。
現状のIPOの業種では「宇宙」は最も注目される業種の一つとされそう。

上場ライミングも12月上旬となり、上場ラッシュ前に入れたというのは注目度の点で好都合。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年5月度、単体予想EPSは-3,509.18で赤字。
過去数年赤字が続いており割安性評価はできない。

単純に想定価格380円というワンコイン以下の買い易さはあるので、
お祭り感覚で参加する人が多くなりそう。業績度外視だが、事業に対する活用期待は高そう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約24.9億円→38.9億に増加（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース上場。主幹事はSMBC日興証券。

売出０の全数公募のIPO。資金使途は衛星の製造費用に充当。

ベンチャーキャピタルからの出資はジャブジャブでロックアップは「90日 or 1.5倍」で解除。
予想的には初値は1.5倍を超えそうな雰囲気で、ロックアップ解除後のVCなどの動向が気になる。

ストック・オプションの未行使残も大量発行。99円から700円まであり。
多くは100円台なので想定価格の380円でも3倍以上の価値にはなっている。

ただし、先々は少し高い価値で評価しても良いという内容は垣間見れる。

普通に人気の高そうなIPOなので需要は非常に多そう。仮条件発表時に公募株も大幅に増やしている。
需要が非常に旺盛と見て、需給面では問題ないと評価。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

宇宙ベンチャーということでIPOらしさがある人気業種。他の銘柄に比べると間違いなく魅力は高い。
新しい衛星データを利用することで便利な世の中になれば良いと素直に感じるので頑張ってほしい銘柄。

また九州のパートナー企業と一緒になって宇宙産業発展に向けて動いているのも応援したくなる要素。
企業活動においては儲かることもそうだが、こういったワクワクすることに取り組んでいるということも重要と感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

連続赤字企業を手放しにA評価するのは難しいIPO地合いというのも含めて最終B評価とする。
ただし、今年はispaceの上場でも盛り上がったように、やはりこういった注目IPOは別格の動きで初値にも期待したい。

仮条件発表時に公募株を増やしており資金調達額を増やしている。需要が高いと見ている証拠であり、
普通に上場時も人気しそう。想定価格380円というワンコイン以下の買いやすさも相まって初値高騰もありえるか？

一応目安になりやすいラインを書いておくと、1.5倍価格は585円。2倍は780円。
最高に盛り上がれば1,000円のラインも意識されてくる。

せっかくの宇宙祭りIPO第2弾ということで、気持ちよく開催されることを祈る。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です