ジャパンＭ＆Ａソリューション(9236)のIPO新規上場情報

中小企業向けのM&Aが特徴。業種・業績ともに良く、グロース・小型ということでいわゆる初値高騰三拍子揃った銘柄。

SBI証券主幹事で10月後半の他のIPOの状況次第では注目度は高まりそう。

既存株主にVCなど見当たらない。ただ上場企業などが出資していて、そこが1.5倍でロックアップが外れる。すぐに売却はなくとも売り玉とは意識したい。

ストック・オプションの内容は平均的。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

好調なM&A事業を取り扱う会社。業績の伸びも良い。
このところ微妙なIPOが継続する中で、評価が高いことから注目されやすい。

上場日は10月後半連続上場に入る。
地合いもいまいちなことから、予想よりは控えめなスタートになる可能性も考えておきたい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年10月度、単体予想EPSは84.21。
想定価格1,260円から計算される予想PERは約14.96倍。

普通に数値的にもディスカウントを感じる価格設定。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約5.54億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSBI証券。

公募売出比は少し売出が多い程度。オファリングレシオは高めの標準レベル。
この手のIPOでは若干だが、売出数が多い気はする。

ただし既存株主にベンチャーキャピタルは見当たらず、株主構成は悪くない。
ロックアップは売り出している会社なども1.5倍で解除だが、安値ですぐに追加売りは考えづらいところ。

ストック・オプションの未行使残は500円～1,000円、上場時参入は94,000株。
真っ当なレベルのストック・オプションで特段気になる雰囲気でもない。

需給面は小粒で抜群。
上場後の売り圧もそこまで意識しなくて良さそうな構成なので、うまく成長して欲しいところ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

「相談されたら断らない。」をモットーにM&Aでも中小企業に寄り添う態勢でターゲットが明確。
その代わり、コスト削減のため担当者の質などは大手を引き受けるほど実績のない事が多そうだが、
そこはうまく棲み分けしていると考えられ好感が持てる。

社会情勢をみてもM&A事業は今後まだまだ需要がありそうで、現時点での上場には期待がかかる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

地味系・微妙IPOが並ぶなかでキラリと光る10月の注目IPO。
比較目線から見ても総合評価A評価としたい。

一方で初値やセカンダリーはIPO地合いの悪さが継続されていれば、煽りをうけてパッとしない可能性もある。

SBI証券というのもありBBスタンスは積極参加だが、
結果に関してはA評価レベルの過度な期待は控えたほうがいいという情勢。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です