GSI(5579)のIPO新規上場情報

北海道に本店を置くソフトウエア・システム開発の常駐支援会社。サービスの98％が常駐開発支援。支援する業種の半分は情報通信業。

札証上場でアンビシャスではなく本則への上場。規模感的にはグロース上場だったらもっと買いが集まりそうなのにというところ。

地方市場への上場が初値への懸念材料となる。

業績は成長性は低いかも知れないがしっかりしていて、今後も底堅い需要を見せそうな事業。

地方上場銘柄らしい低空飛行スタートとなるか？3社同時上場など上場タイミングも気がかり。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

北海道に縁があるためか、札証本則上場を選択。
規模的にはグロース上場でも行けそうだったか？6月上場ラッシュで地方上場は仇となりそう。

システムなどの常駐開発がメインでグレーゾーン契約などもあるようだが、
プロパーと別れている方が好みという人もあり、需要も高そう。

なお、上場日は上場ラッシュど真ん中の3社同時上場。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年3月度、単体予想EPSは155.7。
想定価格1,300円から計算される予想PERは約8.35倍。

業績は緩やかながら成長が見られるので、この価格設定は割安。
仮条件は小幅ながら上限を想定価格から上げてきてどうなるか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約4.48億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は札証本則市場。主幹事は岡三証券。札証にしては規模感が大きめ。

売出なしの全数公募。オファリングレシオは標準範囲。

既存株主にベンチャーキャピタルからの出資は見当たらず。
ストック・オプションの未行使残もなし。

ロックアップが掛かってない個人が複数あるが、売出0なので仕方のない部分か？
想定価格より安く売るような事があるかは疑問。

需給面は地方市場上場としては吸収規模が大きい。
主幹事的にはそこそこしんどい上場のお仕事になっていそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

業績も良く業種も決して悪くない。今後も根強い需要がありそうなサービスで、先々の不安は少なそう。
中長期的にはそれなりに魅力があるのでは？と感じる。わざわざ買いが少ない札証を選択したイメージ。

常駐開発がメインなので実際の業務は日本各地で行ってそうだが、本社北海道は最近の傾向か？
都心集中ではなくて大きな企業が地方に本社を分散させる傾向は地方創生の意味で良いと感じる。

配当も出そうなので、初値からではなくてじっくりタイプと考えたい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

特に悪くない中庸IPOでグロース上場なら普通にB評価の初値プラススタートとしていた銘柄。
やはり札証上場がかなりの難点で初値には大きく影響しそう。
結果的には公募付近が良いところで、総合C評価とする。

中長期的には参加しやすいのかもしれないが、IPOでそこに魅力を求めても仕方なく、
それなら既に上場している会社で発掘すれば良い。

特に新規的に目立ったこともしていないので、期待して参加するのは避けたい。
結論的にはあまり妙味がないIPOなので、上場ラッシュの中で優先度を下げて参加程度か？

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です