リアルゲイト(5532)のIPO新規上場情報

築古ビル物件の収益化リノベーションなどを手掛ける不動産業。不動産セクターはIPO地合いに左右されやすく、好調地合いが上場日に続いているかが1つ目の焦点になりそう。

業績はそれほど伸びてない割には、やや強気の価格設定なのは気になる部分。

同時期の他の上場銘柄の人気度の比較度合いと、直前までの地合いの変化を意識して参加するか考えたいところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

築古ビルの再生ビジネス。ビジネス的には遊休地ビジネスに近いか？
流行りのシェアオフィスなど使いやすくすることで物件の価値を上げる。

セクターは不動産業で、不動産テックとまでは言いづらいところ。
上場ラッシュ中となると、少し注目度では劣るかもしれないと見ておきたい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年9月度、単体予想EPSは133.82。
想定価格1,790円から計算される予想PERは約13.38倍。

既上場のどの不動産系銘柄を比較対象にするかで評価が変わってくるが、
どちらかというと従来の不動産「売買・仲介など」系と比較したいところで、そうなると割高。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約13.7億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券。

全数公募で売出しなし。オファリングレシオは高めの標準範囲。
筆頭株主はサイバーエージェント。渋谷区など都心の街創り再生なども取り組んでいるのは特徴の一つ。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらず。ロックアップも180日100%で完璧。
ストック・オプションの未行使残は行使できるものは気にする量ではない。
7月1日から行使期間になる約20万株は行使価格1,820円なので、そこから想定価格の値ごろ感が測れる。

IPOの地合いの良さが継続すれば、全く問題のない需給。
一方、人気もそれほど出なさそうなので、圧倒的な買いというのも難しいところ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

リノベーション系の不動産業で悪くないが、魅力に関してはそこまであるとも言えない。
業績も微増が続いており、今後も着実に実績を積めるかどうかになりそう。急成長は期待しにくいビジネスモデル。

配当等不明だが不動産業なので、成長よりも早く分配姿勢に行ったほうが人気が出そうと感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPO初値的にはやはり不動産業セクターは人気がない。
序盤にはなるが6月の上場ラッシュに入ってしまうと人気注目度で見劣りする。
とはいえ、特に需給面で不安もないので一定の初値上昇が見込めそうな銘柄。

悪くない評価として最終C評価とする。

想定価格にもう少し割安感が欲しかったが、ストック・オプションの状況を見ても、
十分配慮した価格設定ということで、安くしたから人気が出るわけでもないのでしょうがない。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です