シーユーシー(9158)のIPO新規上場情報

医療機関向けの経営支援と訪問看護サービスがメイン。新型コロナウィルスの影響でワクチン接種支援など特需があった。

その特需が影響して減収減益予想も、特需がなくとも引き続き強い成長をみせる動きになっている。

筆頭株主エムスリーの親子上場。吸収金額122億とやや荷持たれ感があるので初値向きではない。

想定価格はIPOプレミアムディスカウント程度でこれといって割安感はないかもしれないが、このところの地合いの良さが続くのであれば、医療関係への期待感から初値から好調の可能性も。

売出なしの全数公募。ロックアップ固い。ストック・オプションの約60万、1,366円は行使確実とみて換算したい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

医療機関支援で3事業を持つエムスリー子会社。
新型コロナのワクチン接種支援で特需あり。

医療支援系は今後も需要が高く、業種としての注目度は高そう。
一方で親子上場といった懸念点も顕在。
エムスリーなので医療支援系としてしっかりとしていると見られる可能性も。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年3月度、連結予想EPSは75.47。
想定価格1,670円から計算される予想PERは約22.13倍。

今後は特需抜きでの成長を考えてもやや見込まれた価格設定のように見える。
なお仮条件はかなりの強気となっており、引き合いは確認できる。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約122億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は三菱UFJモルガンスタンレー証券とみずほ証券の共同主幹事。

売出しなしの全数公募。オファリングレシオは標準範囲。
親会社のエムスリーが全く売り出さないのは良いのか悪いのか？

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。

ストック・オプションの未行使残は1,366円で約60万株。こちらが上場後の一旦の売り圧として意識。

半年後のロックアップが外れた後は、大株主の売出しがいつ来てもおかしくない銘柄。
親子上場の悪い面を残す銘柄というのは意識したい。

上場時に関しては規模感が大きいものの、仮条件の強気を見ても人気を集めそうな状況。
買い需要が旺盛と見てなんとかなりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

現状需要が高く、引き続き高い需要がありそうな医療支援サービス運営。
セグメントの訪問看護・介護事業は世の中を見ても筍のように数を増やしている状態。

引き続き高い需要のある事業と見て魅力を感じる人は多そう。
過去の同様のIPOも医療支援系銘柄を買わないとこれからの高齢化社会で生きていけないと、
感じさせるような値動きをしているものが多い。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

大型案件、親子上場などを加味すると決して初値向け銘柄ではないので、
総合評価をC評価とする。

一方で仮条件の強気具合であったり、高齢化社会でのここ最近の医療支援需要の高さから、
同様のIPOは買われることが多く、ここも高い需要を持っていると想定される。

C評価とするがBよりのC評価で、初値良し、セカンダリーも買い需要によるラリー相場が出るのか注目したい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です