南海化学(4040)のIPO新規上場情報

東証スタンダード上場、化学セクターの地味系IPO。
消毒剤や農薬など昔からある化学品が多い。最近人気の環境リサイクルも手掛けるもわずか。

4月IPOも数が多いので地味さが強調されると初値は危うい。

安定的に保有するにしても、もう少しIPOプレミアムディスカウントが欲しかったところ。配当も地味。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証スタンダード上場x化学セクターで地味系案件。
化学セクターでも肥料など基礎化学の分野なので、さらに新規性に薄い。

ただし、このところのIPOでは地味系スタンダード銘柄が、
ジリジリと値を伸ばしている場合が多く、そこに注目が集まる可能性も。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年3月度、連結予想EPSは385.86。
想定価格1,660円から計算される予想PERは約4.3倍。

同業種も軒並み低PER。ここは売上横ばいで成長イメージなし。
普通に割安放置株と似たような雰囲気。低PBRなど、ある意味テーマ性はあるが・・・。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約11.9億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率4.2%で殆どが公募は好感。オファリングレシオは高めの標準範囲。
資金使途は設備投資資金。

既存株主にベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
特定の大株主がおらず従業員持株会が筆頭株主。さらに関係会社が5％程度でひしめく。
ロックアップ180日だが、殆ど売りに出すところがしばらくない構成。

ストック・オプションの未行使残は2,072円で77,500株。行使価格が想定価格より高い。

需給面では今のIPO地合いだとなんとかなる状況。
この手のIPOの方が好調な地合いを見方につけるか？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

地味な化学セクター。売上の大部分が基礎化学という殺菌・農薬・肥料といった昔からある産業。
環境リサイクルも子会社を通して手掛ける。

上場後は配当などをあてにして、安定的に資産株になるかどうか？
既存株主が関係会社や銀行などが並んでいるので、たくさん保有すれば銀行レベルの気持ちになれそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

上場再編前なら東証2部の地味系銘柄をイメージするIPOで基本初値向きではない。
ところが最近のIPO好地合いはこういった銘柄に目が向きやすくなっている。
南海化学の上場まで同じような地合いとは限らないので難しい。

総合評価はC評価とするが、風向きが変われば初値は怪しい程度。

公募割れでもいつかは公開価格超えを十分狙える銘柄が、
先んじて普通に買われると言う結果になれば嬉しいといったところ。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です