ELEMENTS(5246)のIPO新規上場情報

eKYC（electronic Know Your Customer）で国内シェアトップ。
あのスマホだけで本人確認が完了するシステム。コスト削減・スピード認証に活躍。

その他「衣食住最適化ソリューション」を行っているようだが不明点多い。目に見えた良いサービスが出てくることに期待。

ほぼ売出IPOで、イグジットIPOも強烈に想定価格が安い。2018年の最終調達から10分の１の時価総額に。

現状、黒字化も見込みにくいがその分、他のIPOとは一線を書くレベルのダウンラウンド上場をどうみるか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

eKYC（electronic Know Your Customer）国内トップで注目度は高い。
証券会社の口座開設などで利用している人も増えていそう。

また１２月のダウンラウンド上場では下落率最高でその点でも注目レベル。
完全なギブアップ上場とも取れるが、新技術でシェア取っている訳だし公募組はお得か？

上場日は１２月終盤で２社同時上場。注目度的には大丈夫だろう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年11月度、連結予想EPSは-36.58。
想定価格150円から計算される予想PERは約-4.1倍。

黒字化見込みが見えない中での上場。
適正価格が分からないものの、壮絶ダウンラウンド（4年で９割安）を考えれば買い得感あり。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.82億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はみずほ証券。

公募は最低条件の5万株が入っているだけで、ほぼ売出IPO。オファリング・レシオは高めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資はあるが、最大出資が全数売り出す。
その他、投資元の大株主が100％売り抜けてしまう状況。損切り上場に見える。

残りもロックアップ180日で固く、上場後の追加売り懸念は薄い。

ストック・オプションの未行使残は乱発しているが、行使価格が100~630円となっており、
想定価格150円というのを考えるとずいぶんと評価が落ちているのがSOからも分かる。

普通に公募組や公開価格では買い得感もあり、注目度も高いので、
上場日の需給自体は良好になりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

オンライン本人確認サービスがとりあえず売上を牽引。
企業としては「衣食住」の個人ソリューションを提供しようとしており、そこが育ってない状況。

AIに最適化（支配）される？未来感ある事業活動をしているが、上場後どこまで成長できるか？
事業自体がギャンブル感のあるのが特徴だが、一旦はギブアップ上場となってしまった。

公募組的にはこの価格で参加できるのであれば、失敗しても程度の低いギャンブルとして面白いのでないか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

まずは初値売りギャンブルでは公開価格の安さが目立つので参加しやすいことを評価してB評価。
その先の長期保有期待ギャンブルも参加自体はしやすいと言えそう。
正直、オンライン本人確認サービスでトップシェア取っているのも凄いとは感じる。

世の中は確実にAIなどで最適化されていきそうな雰囲気にはなっていて、
時代を先取りしてうまく収益に繋がるサービスを提供できるのか？見もの。

稀に見る単価の安さなので、初値時点で一旦2倍ぐらいの評価はされて欲しいところ。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です