リンカーズ(5131)のIPO新規上場情報

SBI証券主幹事。想定価格で300円以下と単価が安い。
ものづくり系のビジネスマッチングサービス。
ひょんなことから医療用ガウン受注でコロナ特需もあり。

ベンチャーキャピタルの出資やストック・オプションは大量。売り圧も大きそう。

一先ず、初値で1.5倍を超えてロックアップ解除するのかが第1段階の目処。広く浅く利益が出るIPOになって欲しいところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

久々のSBI証券主幹事案件。個人投資家勢からの注目は集まりそう。
上場日は10月唯一の同日上場がある日。

時流に乗ったサービスで業績も好調。
一応、ビッグデータ・AI活用形とみられる。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年7月度、単体予想EPSは11.55円。
想定価格295円から計算される予想PERは約25.54倍。

仮条件で上限をやはり300円に揃えてきたのは既定路線か？
成長性を加味された価格設定ではあるが、単価も安く買いやすい設定となっている。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約8.24億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSBI証券。

売出株式比率60.3%とやや売出が多い。オファリング・レシオは標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資が大量にあり、いずれもロックアップは1.5倍で解除。
1.5倍のラインに強烈な売り圧力があると見ていいだろう。

ストック・オプションの未行使残も10円価格など含めて上場時73万株参入と大量。

V.C.とS.O.のダブルパンチ売りを覚悟の上でのセカンダリー戦線となりそう。

需給面では公開価格の1.5倍（恐らく450円）の大きな抵抗線が意識される。
ロックアップ解除は回避したいことから、その手前ぐらいで力尽きそうか？
もしくは何度も関係なくやらかすのがIPOの性なので突破してしまうか？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

業務内容は時流に乗るビジネスマッチングサービス。埋もれる人材発掘や働き方改革など、ようやく日本でも進む分野。
そこにビッグデータやAIなどの活用で、信用できる裏付けがあり伸びている。

政策テーマ的にも合致しそうな分野で、コロナ禍でも医療用ガウン提供でファインプレー。
素早いビジネス行動が取れそうなところも評価したい。IPO的にはベンチャーキャピタルジャブジャブがさすがに株価を抑えつけそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

SBI証券の期待案件。初値プラスはほぼ約束されている感じで、
焦点はどうやって公募株ゲットを目指すか？IPOチャレンジポイントを利用した複数セット配分がどうなのか？というところ。
久しぶりにいい面での駆け引きになりそう。SBI証券のIPOチャレンジポイントも大量保有者増えている。

初値予想としてはロックアップ解除の1.5倍のラインが強烈な目安となる。

小粒感と人気から1.5倍を超えてからの勝負になる勢と、さすがに1.5倍超えの売り圧が強烈過ぎて、
ロックアップ手前の初値値付けになるという評価で二分されそう。

大手初値予想では1.5倍以上予想の強気が散見されるが、結局直前予想で450円にするのでは？と個人的には思っている。
それぐらいV.C.ジャブジャブ案件。BBスタンスの時点では、分かりやすい450円を予想として置いておく。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です