ＦＣＥ Ｈｏｌｄｉｎｇｓ(9564)のIPO新規上場情報

FCEとは、FutureCreatedbyEntrepreneurs!の頭文字。
ベストセラーの自己啓発書「7つの習慣」をベースに教育研修など複数の事業展開。

業績はジリジリと伸びているようだが、事業内容的には成長力に懐疑的になりやすいか？

ストックオプションのボリュームや、VCが1.5倍でロックアップ解除というのを見ると上値は限定的な印象。

初値的には著作が超有名ブランドというのもあり、人気で伸びる可能性あり。不明点多く予想会社のレポートも参考にしたい銘柄。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

「7つの習慣」を軸にした研修業・教育業・出版業など。
世界的ベストセラーなので注目度というか知名度は高そう。

上場日は単独上場で吸収金額も小さめ。スタンダード上場。
程よいスペックのIPOとして見られそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年9月度、連結予想EPSは104.30円。
想定価格1,560円から計算される予想PERは約14.96倍。

業績は成長鈍化気味なのでなんとも言えないところで、
教育系などと比べると妥当な価格設定といったレベル。割安感も割高感もあまりない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.46億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事はみずほ証券。

公募売出比率は4:1程度で公募が多い。オファリング・レシオは低めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資はあるが、それほど量があるわけではない。
ただ、1.5倍でロックアップ解除。売り買いともにそれほど多くなりそうな銘柄ではないので注意。

ストック・オプションの未行使残のほうが約51万株と多い。
価格帯は167円から1,184円まで幅広い。こちらの売り圧は意識しておいたほうが良いか？

上場時の需給に関しては吸収金額も小さく大丈夫そう。
上場後中長期では売り潜在も多いところで、DX推進事業など業績推移次第といったところ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

「７つの習慣」の内容は朽ちるようなものではないので、古いベストセラー本だが、今に来て関連企業の上場があってもいい。
ただし急成長は止まっているので、「7つの習慣」をもとにした新ブームなど作れるかどうか？

DX推進事業もあるようなので、7つの習慣を織り交ぜてDX化の妥当性・有効性や特殊な展開があれば面白い。
新規性という面ではスタンダード上場というのもあるし、やや魅力にかける部分は仕方ない。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

10月IPOでは1社だけスタンダード上場で、いかにも中庸なIPOといったところ。
業種の目新しさはないが、ここ最近の急成長で上場まで、
上場時の需給面は悪くないので一先ず初値プラス発進は見込みやすい。

一方、潜在的な売り圧力や、今後の業績の伸びがどこで頑張れるのか見込みが付きにくい部分で、
上場してもほどほどの動きになりやすそう。あまり期待感は出てこないのではないか？

「7つの習慣」に頼らないと特徴味がないが、こればかりでもあまり伸びそうな気もしないので、
やはり中庸な雰囲気が非常に強い。上場を機会に「7つの習慣」の内容をもう一度見返したくはなった。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です