eWeLL(5038)のIPO新規上場情報

訪問看護ステーションのDX化支援。電子カルテシステム（iBow）が中心事業。
煩わしい看護以外の業務を効率化で請け負う。
SaaS型でストック収入、フロー収入の継続成長が魅力。

市場の需要が急拡大している分野で、今後の成長にも期待。

売出多め、吸収規模もやや大きめ。それほど割安感はない織り込み済みの価格設定だが、それでも当選しやすさなどの妙味も含めたら、第一印象では評価できるIPOと感じた。

暴騰まで行きにくいスペックではあるが、妙味を含めたらA評価できそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

9月中旬上場で重なる下旬上場を回避。スケジュール的にはちょうどよい。
業種も需要増加の訪問看護向けSaaS。今後の成長期待もあって伸びそう。

大注目とまでは行かないが結果を出しそうなIPOとして注目度は高い。
粒ぞろいの9月IPOの中では第一印象で唯一A評価にした。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年12月度、単体予想EPSは52.8円。
想定価格1,450円から計算される予想PERは約27.46倍。

成長を織り込まれた価格設定で割安感はない。
それでも仮条件も強気で、直近の成長予測がかなりのものなのだと感じる。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約23億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券。

売出株式比率96.4%と売出多い。オファリング・レシオは標準範囲。
公募5万株ということで、大株主の住友商事の売出IPOと考えたい。VC勢もそれなりに売り出す。

一方、上場後のロックアップはきつめ（価格解除なし）で上場時の売出である程度イグジットされる状況。

ストック・オプションの未行使残は7円、約36万株は気になるところか？

上場後の売り圧力はストック・オプションに見えている部分程度は覚悟したい。

需給は決して良くはないが、それを上回る買い需要もありそう。
地合いによって大きくブレそうな雰囲気で、出来れば予想以上の勢いで上値追いならセカンダリーも面白い展開になる。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

在宅医療は急成長の分野で日本各地に小型の訪問看護ステーションが出来ているのは感じる。
そこに導入するクラウド管理型システムで需要は高そう。

業績は急成長で、今後も伸びが期待できる。
最近のIPOでは「サンウェルズ」が介護関係で、今後の社会情勢を考えれば伸びそうで買わないとというタイプで、
実際に現状の株価も伸びており、こちらもそういった意味で社会的に成長期待が保てるタイプ。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

ほぼ売出IPOで、規模感もやや大きめとなれば初値期待は萎むところだが、
業種・業績がよく買い需要が旺盛に見える。地合いにもよるがこの内容なら積極的参加評価か？
枚数が多い分、公募売出株が手に入りやすいというところでも参加妙味で加点する。

初値は意外高で1.5倍から2倍近くまで期待したい。
もちろん案外まで考慮したいが、それでも公募割れとまでは行きにくそう。

総合評価はファーストインプレッションのA評価を据え置きにする。
大和証券主幹事で多くの人に一枚行き渡って、初値2倍で公募組嬉しい、
セカンダリーも取れる部分があったなんて状況になれば最高か？

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です