ヤマイチ・ユニハイムエステート(2984)のIPO新規上場情報

2020年4月に上場予定も延期になっていた案件。ヤマイチエステート。当時主幹事は大和証券予定。

「2021年3月」ユニハイムエステート株式会社を吸収合併し、ヤマイチ・ユニハイムエステート株式会社へ商号を変更。

2020年4月時は東証2部上場予定。今回、東証スタンダード上場予定、主幹事は野村證券。

和歌山県本店。IPOの他、市場全般の地合いが悪いときには期待しづらいところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

2020年4月に東証2部で上場予定もコロナ禍で延期となった案件。
今回はスタンダード市場、業績で成長力がないのが顕在化。

不動産セクターでIPOとして注目度は薄い。
6月末IPOラッシュの前の単独上場という点が救いか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年3月度、連結予想EPSは192.31円。
想定価格950円から計算される予想PERは約4.94倍。

不動産セクターは基本低PERが多いが、見た目上の割安感は感じるところ。
和歌山県本店の不動産業の価値をどうみるか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約20.7億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率10.5％と公募が多い。オファリング・レシオはやや高めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ロックアップも90日でほぼ完璧のガチガチで上場時の売り圧なし。

ストック・オプションの未行使残は260円で99,900株。10万株の売り圧は見ておきたいが、
上場規模に比べると影響度は小さいか？

需給面は特に良くも悪くもないといったところ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

地方本店の不動産業で地味。特に新規性（不動産テックなど）を感じる部分もない。
IPO初値視点では正直厳しいと思われそうで、どちらかというと中長期向け。

ただし中長期でも不動産業の展望は、成長見込みは微妙と言えることから見劣りしそう。
残念ながら、人気化や魅力を考えるとマイナス部分が多い。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPO地合いが悪いときの不動産セクターは厳しいというのがセオリー。
唯一、上場スケジュール的になんとか熟せそうという部分がある。
また2年前に上場延期となって、復活IPOの為、十分な情報がある中での上場。
ある程度、妥当なIPOプレミアムディスカウントぐらいは見込めると判断されそう。

野村證券主幹事というのもあり、一先ず公開価格付近での船出になりそう。
想定価格950円なので1,000円ラインが目処になりやすい。
逆に言うと初値もプラスになったとしても、1,000円から大きく離れてプラスにもなりにくそう。

無理に参加しなくても良いのではないか？程度というのが最終判断。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です