プロジェクトカンパニー(9246)のIPO新規上場情報

SBI証券主幹事。本社がSBI証券と同じ六本木の泉ガーデンタワー。売上相手先にもSBI証券の名がある。
DX関連のIPOは人気だが、最近は上場後の動きが芳しくないことが露呈。
思ったほど上値追いの展開にはなりづらい。

吸収金額規模30億超えと中型で、SBI関連のVCのロックアップなしなど売り圧も強い。

人気する銘柄だとは思うが過度な初値期待は避けたい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

DX支援企業（新規事業立ち上げ・マーケティング支援・UX改善など）、一気通貫が特徴。
主幹事SBI証券と同じ泉ガーデンに本社を置く。SBI系のVCもあり、主幹事とは気の知れた企業に見える。

上場日は買い疲れの起きやすい9月上場ラッシュ後半、2社同時上場。
DX支援はIPOで人気のはずだが、不調な銘柄が多い中、ど真ん中銘柄が果たして。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年12月度、単体予想EPSは53.18円。
想定価格2,650円から計算される予想PERは約49.83倍。

成長期待からやや見込まれた価格設定でディスカウント性は感じられない。
直近のDX関連IPOの業績が伸びておらず株価下落傾向なだけに成長期待には懐疑的になりやすい。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約33.2億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はSBI証券。

公募売出比率は１：２程度で売出が多い。オファリングレシオは標準範囲。

既存株主にはSBI系のVCが入っており（SBIHDもいる）、
ロックアップが掛かっておらず先手を切って売る可能性もある。
特にそこそこの初値が付こうものなら遠慮なく売ってきそう。

ストック・オプションの未行使残は上場時参入が285500株、250円とこちらもまずまずのボリューム。

吸収規模が30億超えの中型で、成長期待からやや割高設定のIPOは直近で不調な銘柄多く、
公開価格割れになっている銘柄も、そういった状況が意識されると買いが抑制されそう。

また同時上場のセーフィーが大型で、需給面では良好とは言えない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

DX支援はIPOでも現在花形産業の一つだと思うが、最近冴えない。
こちらはSBIにべったりな企業の印象で、ひしめくライバルの中でいまいち特徴的なサービスが見えない。

過去年度の成長を見れば期待したくなるところだが、果たして上場日にそういった評価がされるか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

通常のIPO地合いなら業績好調のマザーズ成長IPOでイケイケ評価になりそうだが、
今回は9月上場ラッシュ後半で資金巡りが悪そうで規模感が中型。
さらにDX支援企業の直近IPOの動きを見ていると、控えめの買いになりやすいと想定される

割引評価しても初値プラスを見込みたいところだが、案外な結果まで想定しておきたい。
せっかくのSBI証券主幹事で狙いたいところだが、ポイント使用も含めて微妙な駆け引きとなるIPOになりそう。

総合評価はB評価とするが、とりあえず初値プラスで多くの方に利益をもたらしたら御の字。
成長率の高さが今後も続くと確信が持てるなら、セカンダリーあたりのほうが妙味のある銘柄になるかもしれない。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です