レナサイエンス(4889)のIPO新規上場情報

赤字バイオベンチャー。自社開発というよりは外部研究者に医療機器やAIなどをオープンソースで提供する事業。事業体系から単一開発ではなくいろいろな開発にすぐに関与できるのが強みか？

新型コロナウィルスに対する開発も行っていて、テーマ性はどうでるか？

欧州・アジア地域へのグローバルオファリング。

前述のように赤字バイオにしては事業体制が一発ギャンブルではなく、数打つ印象。公開価格の単価が安いことから、ほどほど値上がりする初値に期待。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

セクター医薬品の赤字バイオベンチャーIPOという扱い。
しかし事業自体はソリューション系で他の創薬一発ベンチャーとは少し毛色が異なる。

地合いに大きく左右されそうな業種だが、
新型コロナウィルス対応の治療薬開発もすることから、テーマ性自体は高いか？

9月上場ラッシュ合間の単独上場、タイミングとしては悪くない。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年3月度、単体予想EPSは-36円。
想定価格630円から計算される予想PERは-約17.5倍。

赤字続きで割安性での評価は出来ない。
減収予想で、赤字が更に膨らむ中の上場は果たして？
地合いに大きく左右される初値になりそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約21.3億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率24.1%と公募が多いものの売出数もそこそこ。
ベンチャーキャピタルの株数が残るため、上場後の売り圧力も高い。
ロックアップも1.5倍での解除と売り圧力から株価が上昇しづらい印象。

一方、ストック・オプションの未行使残は少量に気にならないレベル。

枚数多く吸収規模が20億を超える。この規模の買いが入る地合いになっているかが焦点。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

単価が安い赤字バイオベンチャーは初値に関してはなんとかなってきている事が多い。
新型コロナウィルス関連ということで注目度から今回もなんとかなるか？

ただ、初値がなんとかなってきた近々のIPOが株価下落推移なため影響して上場日から敬遠の可能性もある。
バイオベンチャーでも医療ソリューション系というのが他の赤字バイオとは異なる点。
仕掛けているマイルストーンが幅広く、数撃ちゃ当たる部分が見えるのは特徴的なところか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

単価の買いやすさや、医療系ベンチャーへの注目度の高さから初値はなんとかなるか？
ただ、地合いに大きくされやすそうで吸収規模も中規模なため、
IPO地合いが悪いままだと足元をすくわれる可能性もある。

結局、何度目の正直かの赤字バイオベンチャーとしてギャンブルIPOという評価？
ただ事業内容・業務体制から高配当の3連単系ではなく、ワイドで当たる可能性が高いような雰囲気。

大手予想的には初値プラスの雰囲気だが、BBスタンスはC評価に留めたい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です