タンゴヤ(7126)のIPO新規上場情報

老舗のスーツ屋。上場意義には乏しい地味な事業。
オーダーメードのスーツを比較的リーズナブルに提供しているらしいが、スーツ需要自体が苦しい世の中。
容易に斜陽産業と思われる事業形態だけに期待は避けたい。

衣料品系の同業他社と比べると割安設定。また吸収規模も小さいことから需給面では初値は上がりやすいか？

この業態でVC豊富なのは気になる。ロックアップ解除ならすぐさま売ってきそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

ジャスダックスタンダード上場でオーダースーツ屋という古い業態。
注目度の点ではかなり劣りそうな銘柄。

底固く割安と評価されているフシもありそうだが、
個人的には古臭い業種がIPOしてくる時点で魅力を全く感じない。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年7月度、単体予想EPSは157.41円。
想定価格1,570円から計算される予想PERは約9.97倍。

同業他社と比較してそこそこ割安の値付けも、成長性を加味すると妥当レベル。
決してIPOで買得とはなりにくいところがある。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約3.79億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場はジャスダックスタンダード市場。主幹事はみずほ証券。

公募売出比は２：１で公募が多い。オファリング・レシオは低めの標準範囲内。
非常に小規模なIPOという印象。供給を絞ったスタイルは需給で初値に良さそう。

ベンチャーキャピタルからの出資が既存株主の2割程度あるのは気になる。
ロックアップは1.5倍の価格解除要件あり。
ストック・オプションの未行使残は521円価格で22万株程度とVC保有量に匹敵。

1.5倍を超えてくるとVC勢がここぞと売ってきそうな気配。

小型で供給が絞られているため、公募株には価値あり。
ロックアップ解除までは需給良しと言いたい。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

スーツ産業は普通に上場企業が苦戦している業種。大きな店舗に他の業種を取り入れる複合スタイルで持ちこたえているほど、
スーツ文化は消えていく一方の世の中。ここに来てのIPOはVCもいるし現金化目的と言われても仕方ない。

資金使途は新規出店を目論んでいるようだが、本当に大丈夫か？
成長を目論む業種ではなくて、控えめに生き残る戦略が今後進められそうな業種に感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

やはり業種的にIPO魅力に欠けるというのが欠点。
意外と期待する方が多いのが、個人的には不思議。上場前の機運上げか？

初値は需給面で状況が良いので、ロックアップ解除の1.5倍を軽くこなすか？程度で見ておきたい。

枚数少なく公募株は入手困難。当たりづらく妙味に欠けるが、
もし公募株を幸運にも手に入れられたらしっかりと初値が騰がるのを期待したいところ。

長期的にはCとかDぐらいで期待していないものの、単独上場で日取りもよく、
需給で初値高騰イメージ、短期的な高騰イメージも持てるのでとりあえずB評価にしておく。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です