アシロ(7378)のIPO新規上場情報

類似企業として「弁護士ドットコム」がまっさきに出てくる弁護士ポータルやメディア運営。
二番煎じでどこまで評価されるか？

筆頭VCのイグジットIPOで雰囲気は悪い。業績はそこそこ、主幹事野村なのである程度強気の仮条件できそう。

オリンピック前掛け込み上場終盤。

吸収規模が売り出し多く、不安点あるが「弁護士ドットコム」の今の時価総額で比較するとかなり小さい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

弁護士関連のメディアサイト運営で、上場会社では「弁護士ドットコム」が真っ先の思い浮かぶ。
二番煎じと見られるのは新味に欠ける部分はありそう。

ただ、儲かる事業として人気視されており、上場時期も良いことからなんとかなるか？
地合い次第という雰囲気もあり際どさのあるIPOという印象。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年10月度、連結予想EPSは35.54円。
想定価格1,120円から計算される予想PERは約31.51倍。

類似企業の弁護士ドットコムが大きく値を伸ばして高PER状態な部分をどう見るか？
今のIPOは勢いがない点が気がかり、特に安い設定という雰囲気はない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約54.1億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率80.3%と売出が多い。VC放出のイグジット案件。
オファリング・レシオも高めで苦しい。

ベンチャーキャピタルの放出後もいくらか持ち株は残り（30％程度）、ロックアップは1.5倍で解除。
かなりベンチャーキャピタルに有利な条件での上場となっているのが伺える。
このところ、この系統のIPOに買いが入らず初値不振が続いているだけにどうか？

ストック・オプションの未行使残は102万株が123～140円で行使可能。
こちらも公開価格の10分の1で大量にあることから売り圧力として見ておきたい。

中規模でイグジット案件と需給面はやや気になるところ。
6月のIPO不振状況では、この需給レベルで買いが入らず公募付近が関の山のIPOが多かった。
上場日の地合いの変化が鍵になりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

同業種の既上場銘柄が株価高騰していることから注目されそうだが、同じようなことが起きるか？
基本的には2番煎じの事業内容で、業績が良い時にVCが現金化してしまいたい意図が見えてしまう。

上場の仕方からどうしても魅力の部分が落ちてしまうのが残念。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPOの地合いが悪ければ厳しい結果の可能性も考える必要がある銘柄。
業績が良いときにVCが現金化を目論むようなIPOで、買いが入りにくい展開だと苦しい。
幸い6月の上場ラッシュと違い7月には余裕がある部分で地合い反転なるか？

6月の上場が終わったところのブックビルスタートの時点ではIPOの雰囲気が悪く、
BBスタンスをB→Cへ変更。IPO様子見姿勢の方はパスか？

もともと野村證券主幹事IPOなので、当選しにくいIPOだが、
それなのに当選したら人気がなかった証拠となり初値売りでは苦戦することも覚悟で参加するか決めたい。

基本微妙銘柄でもIPO参加姿勢の人は、7月に入ってIPOや地合いの変化に期待したい。
オリンピック開催前だと思うのでムードはどうなっているんでしょうね？何事も始まる前がテンションMAXではあります。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です