シキノハイテック(6614)のIPO新規上場情報

富山県に本店を置くハイテック企業。画像処理LSIに強みで車載カメラ系に採用されていそう。

ジャスダック上場、オールド地味系IPOになるが、小粒感もあることから需給面で初値は期待されそう。

あまり成長性がないオールド企業だからか、想定価格にはIPOディスカウントが強くかなりお得感が感じられる状況には感じられる。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

産業用の画像処理カメラなど、LSIでも画像処理に強み。
取引先としてデンソーがあり、車載カメラの需要が見込めるか？

ジャスダックスタンダード上場、地方本店の電気機器セクターということで、
3月IPOの比較の中では地味感があり注目度は低くなりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年3月度、単体予想EPSは44.25円。
想定価格390円から計算される予想PERは約8.81倍。

業績の伸びは感じられないが、価格設定はディスカウント感あり。
単価自体も買いやすさが魅力で、価格面ではオススメの案件。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約5.48億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場はジャスダックスタンダード市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率6.5%とほぼ公募IPO。オファリングレシオは標準範囲。
資金使途も設備投資などで、純粋にIPOで高みを目指そうという印象は良い。

ベンチャーキャピタルからの出資はあるが180日のきつめのロックアップが掛かっている。
ストックオプションの未行使残は12万株270円でVC1社弱に相当とこちらはややインパクトある。

そこそこ老舗で安定した売上を誇る会社が、時価総額も吸収金額も安いというのは
需給面で新規参入者にメリットありで、規模感的には狙われやすそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

近頃、再び需要が上がってきている半導体関連。富山県ということでハイテクに強いイメージもある。
トヨタと距離的に近く、取引先としてデンソーが上がっていることからも車載カメラの需要見込む。

地味系ながらも、最近は個人投資家の調査力も凄く何か注目点があれば、
すぐに注目される可能性も出てきそうな銘柄。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

一見すると富山県本店のジャスダックスタンダード上場、電気機器セクターと
地味系IPOとして片付けられそうな銘柄だが、価格面・需給面・今後の需要予測などによる成長性など、
好評価できるポイントが多い。

買いやすい価格帯のIPOは初値良、セカンダリー良しのIPOが続いているので、
連想されて人気化、初値から予想よりも盛り上がる状況になる可能性もある。

3月の上場ラッシュで初値で買い意欲がなくても長期的に比較的安心感もあるというのもポイント高い。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です