東和ハイシステム(4172)のIPO新規上場情報

歯科医院向け統合システム。歯科医に特化していることが特徴で、狭い領域でトップを取ろうとしているか？

ジャスダックスタンダード上場で業績は横ばい。利益に関してはやや低下気味なところもある。

クリスマス上場だが、今年は12月はIPOが多くどうなるか？吸収金額やIPOスペック的にはすんなりと良い結果が出る可能性が高そう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

歯科医向けに特化した統合システムということでややニッチな分野。
ジャスダック上場、岡山市本店というのもあり地味さは拭えないところ。

注目度の点で言えば他のIT系や技術系などには劣るが、
クリスマスの３社同時上場で、同時他社銘柄の比較で考えれば悪くない。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年9月度、単体予想EPSは125.8円。
想定価格2,180円から計算される予想PERは約17.33倍。

業績は40期超えの企業で横ばいで成長は見えづらい。
そういう事もあってか、同業他社と比較すればしっかりとディスカウントが見られている。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約10.2億円（想定価格ベースOA分含む）の小型～中型IPO。
上場市場はジャスダックスタンダード市場。主幹事は野村證券。

公募売出は半々ずつ。オファリングレシオは標準範囲。
公募売出総計4000枚で希少性は高め。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ロックアップも価格解除なしの90日ロックアップがガッチリ掛かっている。

ストック・オプションに未行使残もなし。

需給面では希少性が高い銘柄で、上場ラッシュ中でも初値が上がりやすい需給状況。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

歯科医関係のIPOで言えばプロマーケットから鞍替え上場で見事伸びた歯愛メディカルをIPOでは思い出す。
こちらは歯科医向けに電子カルテなどやや高度なIT技術で一括支援しており期待度は高い。

ニッチな部分でのNo.1戦略は今後の世の中でも重要な経営手法とも感じるので上場後期待感はある。
またデジタル庁発足による政策テーマ性も関与してきそうな印象。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

地味に見えて狙い目となるクリスマス上場の一角。
ただ、主幹事野村證券で枚数もあまりないため当選難易度は高そう。

他のIPOに注目が集まることで、IPO選別疲れ感から申し込みが減ることを期待。

初値に関しては今年は12月のIPO数が多く後半は相当買い疲れの影響が出ると見て、
少し割り引いて考えておきたいところ。需給面が良くても買いが少ないと案外な初値になる。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です