ENECHANGE(4169)のIPO新規上場情報

エネルギー革命企業と銘打つ。エネルギー特化型のSaaS提供。顧客にもエネルギー提供企業にも目を向ける。

業績は売上は伸び傾向も利益不安定。ビジネスモデルとして、今後利益が伸びるかはやや不透明感あり。

ただ、吸収金額2億台と小粒なIPOであることから需給面で初値はなんとかなりそう。想定価格が書いやすさをアピール。みずほ証券主幹事らしさがある。

ベンチャーキャピタルからの出資も多いが、それ以上にストックオプションの枚数が気になる。ただ、行使価格が想定価格よりも高い。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

インパクトのある社名でエネルギー革命と銘打って事業展開。
エネルギー事業者から利用顧客まで複数のエネルギーを全て取り扱う。

直近IPOではアースインフィニティが初値で結果を残したように、
注目度自体はかなり高そうと感じる。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年12月度、連結予想EPSは-6.04円。
想定価格520円から計算される予想PERは約-86.09倍。

赤字予想で割安性評価ができない。売上急成長で利益は不安定も伸びてきそう。
見込まれた想定価格なのかもしれないが、単価が買いやすさもあることから見た目良し。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約2.27億円（想定価格ベースOA分含む）の小粒IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率86.8%と売出しが多めも、オファリングレシオは低く供給は絞られている。

ベンチャーキャピタルからの出資も豊富だが売出しなし。
ロックアップ解除の1.5倍以上からはまとまった売りに警戒したい。

ストック・オプションもかなりのボリューム感で約218万株。筆頭株主の株数を超える。
ただ行使価格が800円や1000円と公開価格よりも高くなっており、これによって公募株に安心感も。

需給面はかなり絞られていて、ストック・オプションに800円と1000円、ロックアップ解除価格に900円と
公開価格1.5倍ぐらいまではみんな一緒に船に乗っている安心需給の印象。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

新電力やエネルギーの自由化など、今後、この会社のような事業比較・自由化促進企業の活躍はありそう。
技術的にも供給側と消費者側の両面にしっかりとプラットフォームを用意していて好感。

上場時期尚早な印象もあるが、売上もしっかりの伸びていることから、これからに期待したい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

需給面で安心感のある銘柄。
一先ず1.5倍や2倍ぐらいまではプラスが見込めて、そこからロックアップ解除やストック・オプションの売り圧力、
それらの売りを警戒した公募組の早売りなどチキンレース的な展開が見込めそう。

枚数がそれほど多くない希少性のある銘柄なので当選妙味にかける部分もある。
ひとまずありったけ申し込んで平等抽選幹事会社からラッキーな当選を頂きたいところ。

単価が安いので1枚あたりの値幅はそれほどにはならなさそう。
年末も押し寄せていることから、スケジュール面で見ても
初日の上限気配あたりで爆弾的な売りがどこから出てきてスタートとなる可能性が高いか？

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です