Fast Fitness Japan(7092)のIPO新規上場情報

2020年3月に上場予定もコロナ禍で延期。12月に再登場。

3月時→12月時（大幅なディスカウント傾向）
公開価格2,960円→想定1,860円
吸収金額61.2億円→38.5億円
公募：1,600,000株 / 売出：200,000株 / O.A.分270,000株は変わらず。

コロナ禍によって大きく営業にダメージを受けたジム関連。感染症対策など新しいモデルも用意しており、なんとか年内上場の見込みが付いたか？

もともとは事業形態が面白く注目だったのに生活様式の変更でもろにダメージを受けた。3月上場予定時よりは大きく株価を下げての出発なため買い得感があるかの判断になりそう。

初値視点の上場時に買うかと言われると厳しい船出が予測される。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

もともと24時間365日系ジムは注目度が高かったが、コロナ禍の影響を受けやすい事業の一つ。
3月上場予定もやむなく延期。12月に再登場。業績悪化はそれほど大きくない。

上場日は3社同時上場。期待はされていたが上場ラッシュに入ったことで、
無理して参加するのもどうかとなってきた銘柄。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年3月度、連結予想EPSは29.6円。
想定価格1,860円から計算される予想PERは約62.84倍。

成長をかなり見込まれた価格設定で、さすがに手が出しづらい。
仮条件はさらに強気と来ていて、IPO人気でなんとなりそうだが初値はどうか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約38.5億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は野村證券。

公募売出比８：１で公募が多い。オファリングレシオは標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ロックアップもしっかりしており価格解除なしの90日が100％。

気になるのはストック・オプションの未行使残で103万株ほどが39～88円で行使可能。

売り側で特に気になるのはストックオプション。株価的にも早期の行使で売り圧力になりそう。

需給面では良くも悪くもといったところ。上場当日の買い需要がいまいち掴めない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

コンビニ系ジムは数年前から筍のように全国的に増えてきて、注目産業だとは感じていた。
しかしここに来てジム関係はコロナ禍の影響を受けやすい事業の一つで心証が悪い。

2020年度中に上場するのはやはり節操がないと見られてもしょうがないか？
無事上場は済ませそうだが、上場後の動きは苦難になるかもしれない。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

最終評価はD（パス）よりのC評価とする。
12月はIPO銘柄数が多く、16日も3社同時上場。
銘柄選別色が上場日の買い方に進むとすると、コロナ禍の印象が悪いこちらは不利。

ただ、主幹事野村證券ということで初値自体は力技もありえる。
それでも引受価格から公募価格より少し上ぐらいまでとしか考えられず、
公募株入手の参加妙味を考えても、妙味に欠けるIPOという最終判断。

個人的には24時間365日ジム運営は将来的に楽しみな事業と思っていたので残念だが、
コロナ収束後に大きく伸びてくるのか？を楽しみにして短期的には見送り姿勢。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です