ＡＨＣグループ(7083)のIPO新規上場情報

福祉・介護そして外食の3本事業。主に首都圏中心。
売上依存は国保が多く、国の制度に乗って伸びている印象。しばらくは強い状況か？

医療・介護系にしては吸収金額や上場時の規模感が小さめと感じる。

「ワタミ」出身が役員に多いのも特徴。外食産業もしておりワタミからのスピンオフ系？

ベンチャーキャピタルからの出資なし。ロックアップきつめと初値に対するIPOスペック良し。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

需要の高まる介護系施設等事業。制度の助けを受けて急成長。
役員をみるとワタミの影が見え隠れ。

時流に乗ったビジネスをしている印象で、IPO時には注目度はそこそこ集まりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年11月度、連結予想EPSは105.69円。
想定価格1,990円から計算される予想PERは約18.83倍。

同業種比較や現在の急成長を考えれば、かなり割安感は感じる想定価格。
その分、仮条件をかなり引き上げてきたが、それでも割安感はある。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約12.8億円（想定価格ベースOA分含む）の小型～中型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事はみずほ証券。

公募売出比は約9:2程度で公募が多い。オファリングレシオは標準範囲で高め。

ベンチャーキャピタルなどからの出資が見当たらないのは好感。
またロックアップも価格解除なし180日といったきついものとなっている。
ストックオプションの未行使残も株数的にはそれほど多くないのではないか？妥当なところ。

全体的に上場後の売り圧力が低めと感じる。

昨今のIPOの中では需給面ではかなり好印象の銘柄。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

人気化するような目新しさはない事業だが、現在と近い未来に必要とされそうな内容で、
政府の制度の後押しもあって伸びている印象。サービス業の中では生き残っていきそう。

全国的に老人向け介護施設や、共同生活施設は増えていると感じる。
また事業領域を関連性をもたせながら3つ程度の柱にしているのは、一つの事業が厳しくなったときに強いかも知れない。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

全体的に高スペックなIPOという印象。
業績業種もそれなりによく、今後の需要推移も高そう。
さらに想定価格に割安感を感じ、上場後の売り圧力も低めという見ていくところで好材料が揃っている。

唯一マイナス面を上げるとすれば、目新しさを感じないところか？

需給面が好印象でスケジュール面でも恵まれるため、初値が上がりやすい環境が整ったIPOという評価。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です