ベース(4481)のIPO新規上場情報

東証２部上場も値ガサで公募売出枚数が少ない。希少感を持たせた、いかにもみずほ証券がやりそうな手法。

業績はしっかりとした推移で上場時株価が割安な印象を持たせる。最近はこういったIPOの方が伸びやすい傾向。

受託ソフトウェ開発だが金融や流通向けがメインで取引先が富士通やみずほ証券など、身内べったり感もある。

値ガサなため初値で１枚あたりのプラス額自体は大きくなりやすい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

主に金融系などのシステム開発を請け負う。富士通・みずほ証券・NRIが主要顧客。
主幹事みずほ証券で、身内感の強いIPO。

注目度的には3社同時上場で東証2部銘柄ということでやや劣る印象。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年12月度、連結予想EPSは362.95円。
想定価格4,650円から計算される予想PERは約12.81倍。

緩やかながら安定した業績の伸びを示しており、割安感のある価格設定。
値ガサだが枚数が絞られていて5,000円以下に抑えているので5,000円超えは単純にイメージが付く。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約15.7億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証2部。主幹事はみずほ証券。

ほぼ公募によるIPOで、オファリングレシオも低い。供給量が少ないプレミアIPO。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらず、関連会社の持ち合いなど多い。
浮動株が少ない銘柄になりそう。ロックアップも180日掛かっているが売りに出そうなのは筆頭株主や個人あたりか？

一方、ストックオプションの未行使残は20万株が996円で行使可能な状態。
こちらは早めの行使が行われてもおかしくない。吸収規模を考えると大きめ。

需給面でみれば公募株に希少性あり。割安感もあるので需給で手頃な価格まで買いが上がりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

システム屋さんで関連会社にやや依存した売上体制。特段、それといった技術の特異性を感じないのは魅力に欠ける。
東証2部上場ということで地味な印象は拭えないし、やはり取引先次第といったところ。

富士通とかみずほなどは銀行システムなどの不具合を見るとあまりいい印象はないがどうか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

3社同時上場で東証2部上場の値ガサ案件ということで、本来狙いにくい銘柄。
しかしながら需給でプレミア感を出していて、公募株には魅力がある。
初値は厳しくても、少し持てば公募より上を維持しそうな案件。

とはいえ売上先を依存している状況なので、業績変化は長い目で見ると分からない部分がある。

枚数が少ないので当選期待にも乏しいが、余裕があれば参加しておきたい。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です