テクノフレックス(3449)のIPO新規上場情報

継手という地味な業態で、いかにも東証2部上場らしい銘柄。
売上は横ばいながらグローバル展開で成長を模索。
業種的に需要は継続するので、下値は固そうだが初値もそれほどは見込めない。

ただ、このところこういった地味系IPOは好調な結果が多い。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

社名にもあるように伸縮性（フレックス）継手メーカー。
一定の需要がある事業だがIPOとしてはking of 地味。

低い注目度の中で同時上場もあり、どこまでやれるか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年12月度、連結予想EPSは94.02円。
想定価格870円から計算される予想PERは約9.25倍。

同業者の子会社化を除いてはほぼ横ばいの業績。
資金使途がベトナム事業への投資ということで、評価されて割安な投資先とされるか？
予想PER10倍以下で一応のディスカウント感は感じられる。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約23.4億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証2部。主幹事は大和証券。

公募売出比率は売出比率91.5%と高い。一方オファリングレシオは低めで上場後もやや大株主が残る構成。

ベンチャーキャピタルからの出資も多いが、売出にそれなりに回っている。
ただ、上場後も残る部分もあるので注意。東証2部上場銘柄にしてはVC出資が目立つ。

ストックオプションの未行使残に関しては行使価格620円で、致し方ないところか？
ただ、行使期間に入っており行使の可能性は高いと感じる。

まず東証2部で吸収規模20億超えを支える買いが上場初値時に入るか不安材料。
売出豊富のIPOでもあり初値向きのIPOとはいいにくい。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

地味系バリュー銘柄になるが、最近のIPO傾向ではこちらが好まれてきているのでその辺りが同じ流れなら結果も良さそう。
しかしながらIPOは一瞬にして流れが変わるので、上場ラッシュにもなる12月では分が悪いと感じる。

上場時の株価的には買い易さがあり、下値不安が低い魅力はある。
ただ、断続的に既存株主の売り要素があるので、株価が上がる要素にも欠ける。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

地味系東証2部銘柄をどう判断するかによって印象が異なる。
最近は東証2部銘柄の初値結果が良いが、今回も同じとは限らない。

割安感はあるのでリスク低めな銘柄。バリュー銘柄好きから一定の買いは入りそう。
ただし、今回ばかりは同時上場や12月の上場ラッシュを迎える中、初値が付く前の買いは弱くなる可能性。

プラスになっても微増。マイナスになっても値が下がるならお買い得といった銘柄になりそう。

申し込めば当選期待は高く、公開価格900円から1000円手前の初値で小遣いになれば嬉しいところ。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です